「お父さん,なんで先にさっさといっちゃったんだろうね」
「お母さん,お父さんより,絶対に早く死ねないって言っていたじゃない。願いは叶ったよ」
「そうねぇ。お父さんを残してはいけなかったものね。
でも,何にも話してくれない」
「だけどさ,お母さんが言ってることは,全部お父さん聞いてるよ。だから,なんでもお父さんに話したら良いよ」
「分かった。そうする」
それから,母は、「お父さん,行ってきます」とか「お父さん,ただいま」とか「良かったねぇ」と、声をかけるようになった。
食事をしていると、「お父さん,どうしてるかなぁ」と言うので、「おばちゃんや,おじいちゃんに会ったり,時々お母さんの様子も見にきたり,自由自在。体がないって便利なのよ。
それに天は,良いところだからね、幸せなのよ。
お母さんは死んだ人のこと,かわいそうって言うけどさ、天にいった人は幸せだから,かわいそうって思われること嬉しくないと思うな」
「分かりました。幸せなのね」
「そう、幸せだよ。
お父さん,十分に生きたし、お母さんのことも大丈夫って思ったから、天にいけたんだよ。
何にも心配していないよ」
実際,父からは何の憂いも感じない。
満足している。
大往生だと思う。
「大往生」って調べてみたら、
安らかに死ぬこと。
立派な死にかた。
って書いてあった。
大往生って歳をとった人に使うって思っていたけど、
若くたって,安らかに死ぬ人も、立派に死ぬ人もたくさんいる。
皆んな、大往生。
クーちゃん(=^x^=)が言った、
ちゃんと生きた
ちゃんと終わる
を、思い出した。
クーちゃんも大往生❣️
つまり,ちゃんと生きて,ちゃんと終わるなら、年齢は関係ない。
今まで,たくさんの亡くなった方と話した中で,幼くして天にいった子や,若くして天にいった人たちが口を揃えて言っていたこと。
人生の豊かさは
その長さによって
図られるものではない
ちゃんと生きて,ちゃんと終われば,それがどんなに短くても関係ない。
本人は、幸せだし,満足している。
ちなみに、「ちゃんと生きる」のクーちゃんによる解説。
たくさん喜ぶこと
たくさん
愛すること
きっと,このブログを長く読んでくださっている方は、クーちゃんのこの言葉を覚えてくださっていると思う。
若くして,ご家族を亡くされている方や、お友だちを亡くされている方にそのことが届くと良いなぁって思う。
人生の豊かさは
長さじゃないって
白川郷の「奇跡の櫻」をどうぞ🌸