ケントから電話。
いきなり話し始めた。
ご存知の方も多いと思うが,ケントの言葉は少々乱暴だが,相手がわたしなので,思っていることをガンガン言っている。
わたし以外の人にはこんな言い方はしないと思うのであしからず‥
「普通の人間は,発達障害の人間を、人の気持ちが分からないとか言うじゃない。
でも、オレは、発達障害の人間の方が人の気持ちに触れることができると思ってんの。
普通の人間は,人の気持ちが分かるんじゃなくて、
自分の気持ちを他の人も多分そんなふうだろうと思っているだけ。
つまり,自分の気持ちなんだよ。
人の気持ちなんて分かんない。
分かったような気になっていても,本当は分かんない。本人にしか分からない。
オレは高校生のとき,人の気持ちはわかんなかったよ。
だいたい人生経験がろくにないオレごときの人間が、人の気持ちなんて分かるわけがない。
でもオレは分かったような気になって,
他の人の気持ちについて考えることをやめなかった。
こうされたら嫌だろうな。
こうされたら嬉しいだろう。
そういうことをずっと考え続けできた。
だから,分かった気になって,考えることをやめた人間と,分かんないからって考え続けた人間とどっちが分かるようになる?
普通の人間に、『発達障害の人間は、人の気持ちが分からないよね』ってマウント取られるとほんとに腹が立つ。マウントとって,自分は分かる気になっているだけだ。自分の気持ちを人もそうだろうと思いこんで、それに食い違いがあるからケンカになったりするわけでしょ。
まぁ 今,話したことは、発達障害っていうより,オレのことなのかもしれないけどな‥」
確かにケントは、人の気持ちに敏感だ。
人の気持ちに
触れる
って,ケントは何度か言っていた。
ケントを長年見てきてそれは、分かる感じがする。
1年前に終了したケントとのお話会に参加してくださった方へのケントの言葉かけは,ほんとに優しかった。
その方の心に,まさに触れている感じだった。
毎回,「すごいなぁ」って思って見ていた。
ほんとはもっといっぱい語っていたけど,わたしの記憶力の限界で,このくらいしか文章化できなかった。
文書にすると分かりにくいが,ケントが何を言わんとしているのかはなんとなく伝わってきた。
それにしても、
ケントは何かに気づくとわたしに電話をしてきて、しゃべりまくる。
普段は全く電話なんてかけてこないのに,そういう時だけは,「わーっ」てしゃべって,さっさと電話を切る。
言語化しながら,きっと頭の中が整理されるのだろう。
なんであれ、
息子からの電話は嬉しい😊