友だちのぽぽちゃんと新入りぬいぐるみのうささん🐰







後悔ってあんまりしないのだけど、



このことは心の底から後悔した。



そして、その後の生き方に影響を与えるくらいのことだった。



何年か前にも書いたことだが、なんだかあらためて書こうと思った。






わたしの初めての本「発達障害の子とハッピーに暮らすヒント」ができあがって、なんと推薦文は今は亡き、
佐々木正美先生が書いてくださることになっていた。


「書き上がりましたので、自宅まで取りに来てください」とご連絡を頂き、取りに伺った。


その頃不登校気味で家にいることが多かった中学2年だった次男を誘った。


車で取りに行き、直ぐに帰ってくるだけのことだったのに、わたしはなぜか次男を誘ったのだ。


そして、なぜか次男も承諾した。


夕方の5時のお約束だったので、もしお誘い頂いても遠慮しようと思っていた。


そして、取りに伺うと、佐々木先生と奥様が玄関に来て、「上がってください」と何度もお誘いくださった。


しかし、わたしはこんな時間に上がらせて頂くのはご迷惑だろうと思い、お断りして車に乗った。


そのときに次男が言ったこと。


「お母さま、あんなにお誘いくださったのですから、上がらせていただいた方が良かったと思います」


「でも、夕方だしね。
迷惑だと思うのよ」


「お母さまはお気づきにならなかったのですか?
玄関にスリッパが揃えておいてあったことを‥
それは、つまり、上がってもらう準備ができているということです」


わたしは、次男の言葉を聞いて、言葉を失った。


あんなに尊敬している佐々木先生とお話しする機会を、お誘い頂いたのに、わたしは断った。


その後、2冊目の本の推薦文も書いてくださることになったのだけど、その頃すでに体調を崩されていてそれは叶わなかった。




そしてわたしは佐々木先生とお話しできないまま、佐々木先生は天に旅立たれた。


佐々木先生の推薦文は今もわたしの宝


発達障害への共感と理解にあふれ、

アイディア何ちりばめられた

子育ての専門書


これは、4人の発達障害の我が子を、見事に育てあげてきた母親の手記です。このような手記には一般に、苦労が多かったという暗さがつきまといがちですが、本書にはそれがありません。苦労はあったに違いないのに、むしろ明るさや幸福感の方が、しっかりした手応えで伝わってきます。そして、私のような長年、臨床や研究に努力を続けてきたと自負している専門家の側から見ても、現在の到達点としての理にかなった、子育てが、実に適切になされてきたことがわかります。全体的なトーンは、子どもの弱点を気にしたり、修正したりせずに、優れたところをしっかり励まして発達させてやろうというものです。そのために、1度に1つのことを、始まりと終わりを明確に、注目すべき点を明確に、予期しないことが起きないようになどに留意した、発達障害への共感と理解があふれたアイディアが随所にちりばめられた、子育ての専門書といえます。 佐々木正美




家に帰ってこれを読んだときの嬉しさと、

そして後悔。



佐々木先生はわたしの本を読んで、わたしと話そうと思ってくださったのだ。



わたしは何度も佐々木先生の講演を聴いた。


その中での学びは、わたしの子育てに大きな影響を与えた。


その感謝をちゃんとお伝えしなくちゃいけなかった。


つまらない遠慮のために、わたしはすばらしい機会を失った。



その後、佐々木先生のお陰もあり、本は7回増刷され、今もなお子育てに困る方のお役に立っている。



そして、その後わたしは、


つまらない遠慮をしなくなった(^^)