父ほどでないが母もだいぶ耳が遠くなってきている。
そして、普通の速度でしゃべると意味が分からないみたいなので、ゆっくりしゃべるし、センテンスは短くする。
区切りがなくダラダラとしゃべったら、何がなんだか分からない。
その辺は発達障害の子に話すときと同じ感じ。
小さな声は聞こえないので、大きめの声で言うが、それでもなかなか聞き取れないことがあって、もっと大きな声で言う。
それまで、聞こえないって言ってたのに、大きな声になると「怖い」って言われる。
どうやら、ある一定の大きさを超えるといきなりすごく大きく聞こえるみたいでびっくりするらしい。
「聞こえないから大きな声で言ってるだけだよ」と言うのだが、母は、わたしの背中を優しくなでながら、「優しく言ってね。優しくね」と言う。
確かになかなか聞こえないと、ちょっとイラッとして言ってることが多いので、母からすれば、責められているように感じるのだと思う。
わたしの目標は、
優しい言葉
少しでも、批判っぽかったり、皮肉っぽかったり、イラっとしながら発すると、そのエネルギーは言葉に乗っかる。
もちろん、文章も‥
そして、相手に伝わる。
それを受け取る人は嫌だし、苦しくなるし、悲しくなったりする。
だから、文章を書く場合はけっこうその辺は気を使う。
たくさんの方に嫌な思いをさせるような文章は書きたくない。
でも、一番身近な家族に優しくない言葉をかけることもしたくないと思うのに、きつい言い方をしてしまう。
母は、そんなわたしに、
優しく話してね
と、必ず言ってくれる。
母は、どうやら91歳になってもわたしの母で、
良いところをほめ、直した方が良いところは優しくいさめる。
なんだか、すごいなぁ‥
そして、いつの日か母が天にいっても、「優しく話してね」と言う母の声は、心の中にずっと残るのだろうなと思った( ̄^ ̄)ゞ