もう、20年近く前の出来事だけど、
このことは、よく覚えている。
悔しかったし、腹が立ったし、ちょっとあきれた。
「鵜呑みにせずに、参考にしかしない」
そのとき、強く、そう思った。
‥‥‥
三男はホントに何にでも興味をもつ、やりたがり屋さんだった。
次男の九九を聞いて、幼稚園のときに九九を覚えたりした。
そろばんは私の前でプレゼンして、オッケーが出たのでやっていた。
しかし、友だちと遊んでいて、そろばんのことを思い出し、道路に飛び出して交通事故にあった。
頭蓋骨骨折で、命があって良かったという事故だった。
ある日、やっぱり三男もADHDかな?と思ってクリニックに行くことにした。
検査を受けるので、三男に分かるように説明した。
「検査を受けるんだけど、クイズみたいな感じ。ケントたちも受けたことがあるんだ」
「やってみる!」
三男は、はりきって出かけ、はりきったままウィスクを受けた。
後日、結果を聞きに行った。
「お母さん、息子さんに問題を解く練習をさせましたか?」
「はぁ? なんで検査を受けるのに事前に練習なんかさせるんですか?
それじゃ検査を受ける意味がないじゃないですか。
だいたい、どんな問題が出るのか知らないし……」
「そうですか?息子さん、すごくはりきっていて、お兄さんには負けないと言っていたものですから……
その後、検査の結果を聞いてそこから分かることを伺った。
「こういうことが苦手なようです」とか、「この能力が低いです」とかそういうネガティブなことばかりをずっと聞いた。
心の中で「うちの息子には、いいところはないんかい!」と思いながら聞いていた。
でも、とても高い値を示しているものがあった。
「この数字が高いということは、どういう能力が高いのですか?」
私はなんとか一つでも三男の能力の高いところを聞いておきたかった。
「すごいねぇ、よくできていたね」と言ってあげたかった。
だってあんなにはりきって取り組んだのだから……
しかし臨床心理士は冷たく言った。
「これがよくできていることも問題なんです」
ちなみに処理速度の値が高かった。
私は心の中でブチッと何かが切れる感じがした。
「あなたの言うことは、参考にはさせて頂きますが、
参考にしかしません!!」
三男が喜んで取り組んでいることを、事前に練習でもしてきたのかと疑われ、処理速度が、高いことも問題だと言われ、全く良いことは言われなかった。
もちろん、臨床心理士は結果から読み取れることを淡々と言っていただけだと思う。
実際に三男は、なかなか大変な子だし、課題は多い。
でも良いところもいっぱいある。
だいたい、あんなにつまらない問題に積極的に取り組んだことだって、大したものだ。
とにかく私は、否定的なことを聞き続けて、ホントに嫌になってしまった。
医者は患者を選べないが、ありがたいことに患者は医者を選べる。
それに、薬を飲むわけではないし、別に行く必要はない。
三男は、色々あるけれど、朝早くから夜遅くまでホントによく働く。
優しいところがあるし、素直だし、けっこう良い所もいっぱいある。
なんてったって、生きててくれてありがとうだわ\(^o^)/
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観ていた。
が近かったので、お料理番組をやっていた