早朝に母から電話があった。



「お父さん、具合が悪いから行けないって、

胸が痛いから、今日は一日寝ているからデイサービスには行けないって言ってる」



色々聴いてみると、昨日胸が痛いので医者に行ったらしい。



足の片方だけがひどくむくんでいて、薬が6種類出ている。



薬の名前を読み上げてもらった。

風邪薬と高血圧、狭心症、慢性心不全の症状があるときの薬、鎮痛消炎剤の貼り薬が出ていることだけわかった。



「お父さん、デイサービスに行きたくないのかな?」



「そんなことはない。行くつもりだったみたい」



「ところで、昨日の夜に電話したときに、医者に行ったことも、胸が痛いことも言っていなかったけど、どうして?」



「明日になったら良くなっていると思ったから‥」



結局、今日のデイサービスはキャンセルした。




母との電話の後、思い出したことがあった。



わたしが小学校のとき、臨海学校があった。



わたしは行きたい気持ちと、不安と両方あった。



臨海学校の朝、わたしはお腹が痛くなった。



医者に連れて行かれたが、特に病気ということではなかった。



しかし、臨海学校に行く時間は過ぎていて行くことはできなかった。



わたしはほっとした。



わたしは、そんなふうなことを何度か繰り返した。



行きたい気持ちと行きたくない気持ちが同居していた。



でもきっと、少しだけ行きたくない気持ちが上回っていたのだと思う。



きっと、父もそんな感じなのではないかと思った。




だけど、行きたい気持ちはある。



父の状態がどうなって行くのかわからないが、いつか行けると信じよう。





🔶ケントとのzoomお話会も残り2回となりました。

次回は、3月11日金曜日夜の9時からです。