皆さん、こんばんは^^
心理カウンセラーの堀口寿人です。
人に好かれるちょっとした工夫も、第2話になりました。
引き続きお楽しみくださいね。
竜王と仲良くなった弟のお坊さん。
げっそりとやつれた弟は兄に相談しに行くのですが・・・。
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兄は弟に聞きました。
『お前は竜王にまた来て欲しいと思ってるのかい?それとも来て欲しくないのかい?』
弟は答えました。
『もう来て欲しくないよ・・。』
兄は続けて質問します。
『じゃあ聞くけど、竜王がお前を訪ねてくるとき、どんな飾りをつけて来るんだい??』
弟は答えました。
『マニ宝石です。』
兄は言いました。
『じゃあ、その竜王がたずねてきたらすぐに、【私にマニ宝石を下さい】とお願いするといい。』
兄は続けます。
『2日目は、小屋の外に立っていて、竜王がやってきたらすぐにお願いしなさい。
3日目は、川のほとりに立っていて、竜王がやってきたらすぐにお願いしなさい。』
このように最後は竜王の住みかのすぐ近くでお願いするように兄は弟にアドバイスしました。
翌日、竜王は人間の姿で弟の小屋へやってきました。
竜王が弟の小屋で椅子に座ろうとした、そのとき、
『私にそのマニ宝石を下さい!』
と弟は竜王にお願いしました。
すると竜王は気まずくなり、そのまま帰ってしまいました。
さて、その次の日。
弟は小屋の入り口に立っていました。
そして、また竜王が現れると、
『今日こそ私にマニ宝石を下さい!』
と竜王に言いました。
すると竜王は今度は小屋に入ることもなく帰ってしまいました。
さらに次の日。
弟は川のほとりに立っていました。
するとしばらくして竜王が川から顔を出しました。
そのときに、すかさず弟は言いました。
『今回で3回目のお願いです。私にマニ宝石を下さい!』
すると竜王は川から顔だけを出して言いました。
『このマニ宝石は竜族の宝なのです。あなたにお渡しすることはできません。
それにあなたは多くを求めすぎですよ。』
そう言うと、竜王は川にもぐって、二度と弟の小屋へ顔を出すことはありませんでした。
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次号へつづく。