International news of last week(先週の国際ニュース4月15日号)

 

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イランがイスラエルに報復攻撃、中東緊張高まる(13−14日)☆

・イランはイスラエルに対しドローンとミサイルの攻撃を行った。

・合計300機以上の攻撃で、イスラエルは米軍と協力し大半を迎撃した。

・イスラエルは今月1日シリアのイラン大使館を攻撃。それに対する報復だ。

・イランがイスラエル領を直接攻撃するのは初めて。中東の緊張が高まる。

・ただイランは攻撃の規模を抑えたと主張。紛争の拡大は望まない姿勢を示す。

・イラン革命防衛隊は13日ホルムズ海峡周辺でコンテナ船を拿捕した。

・船はポルトガル籍だが、所有者がイスラエルに関係するという。

・ガザ戦争を中心に、中東情勢は不安定さを増している。

韓国総選挙、与党が大敗(10日)☆

・総選挙(1院制300議席)が行われ、最大野党「共に民主党」系が175議席を獲得。

・尹錫悦大統領与党「国民の力」系は108議席にとどまり大敗した。

・選挙は2022年5月に就任した尹大統領政権への中間評価と位置付けられた。

・選挙戦では大学医学部の定員増、物価高、与野党の疑惑などが争点になった。

・与野党双方が疑惑を追及し合う泥仕合となり、社会の分断が際立った。

・選挙により尹大統領の政権運営は難しさを増す。

◆日米首脳会談、同盟関係強化を強調(10日)☆

・日本の岸田首相が国賓として米国を訪問。首脳会談や議会演説などを行った。

・首脳会談では軍事面の連携など同盟関係強化を強調。中国をけん制した。

・議会演説では日米同盟における日本の役割や負担を増やす決意を強調した。

・日米フィリピン3国の首脳会議も11日に実施。中国への警戒を文書に示した。

・日米同盟強化の流れに沿うが、秋ー来年にかけ両国のトップ交代あり得る。

◆台湾前総統が中国訪問(10日)

・台湾の野党国民党・馬英九前総統が中国を訪問。習近平国家主席を会談した。

・台湾では1月の総統選で民進党の頼清徳氏が当選した。

・頼氏は中国との距離を置き、中台関係の現状維持の姿勢。

・これに対し馬氏は1つの中国の原則を認め、民進党より親中的だ。

・習氏は馬氏の対中政策を評価。頼次期政権に圧力をかけた格好だ。

・中国は一貫して中台統一を主張。武力統合を含むあらゆる選択肢を排除しない。

◆スロバキア大統領戦、親ロ派が勝利(6日投票)

・東欧スロバキアで大統領選が行われ、親ロ派のペレグリニ元首相が当選した。

・親欧米派の候補を破った。

・同氏は昨年10月に首相に返り咲いたフィツォ首相に近い。

・同首相は親ロ派で、ウクライナへの武器供与停止を表明した。

・大統領の権限は限定的だが、フィツォ政権への評価として注目されていた。

・欧州では極右政党の台頭やウクライナへの支援疲れなどの動きが目立つ。

 

◎寸評:of the Week

 

【イランのイスラエル攻撃】 

イランがイスラエルに対する直接攻撃に踏み切った。今月1日にイスラエルがシリアのイラン大使館を攻撃、革命防衛隊幹部などを殺害した。それに対する報復攻撃だ。

イランは13日にドローンなどを発射すると、それを公表。14日未明にイスラエルに到し、イスラエルや米軍がその大半を迎撃した。極秘裏の攻撃でなく、半ば衆目の下での攻撃には、エスカレーションを避ける意図もうかがえる。イランは報復攻撃が一段落したとし、これ以上の衝突拡大を避ける意図も示した。

そうはいっても、イランがイスラエルを直接攻撃するのは初めて。思わぬボタンの掛け違いが起こるリスクは高まる。

ガザ戦争の開始から半年。紛争は周辺のレバノンやシリア、イエメンなどにも局地的に広がっている。中東情勢はまた一つの節目を迎えた。

 

◎今週の注目(4月15-21日&当面の注目)

 

・ガザ戦争は緊迫した状況が続く。イランによるイスラエル攻撃の余波も注目だ。

・ウクライナ戦争も引き続き注視。

・インドの総選挙が19日から6月にかけて行われる。開票は6月4日。

IMFが世界経済見通しの改訂版を16日発表する。