中国:熱波と干ばつが、秋の収穫を脅かしている。
2022年8月25日(木) by:メアリー・ヴィラール

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中国農業農村部は、前例のない熱波と干ばつが秋の収穫に脅威を与えていると市民に警告した。

 

中国、未曾有の熱波と干ばつで秋の農作物が危機的状況に
 

8月23日(火)、気象局は全国で2番目に高いレベルのオレンジ色の干ばつ警報を更新し、予報では一部の地域で摂氏39度(華氏102度)の高温が続くとされました。

農業省は、通知の中で、当局は高温に対する警報を速やかに発し、高温による秋の穀物生産への悪影響を軽減する為に、的を射た対策を講じるべきだと述べている。

当局は、稲や大豆など生育が重要な段階にある作物に十分な水が供給されるようにしようとしている。

 

又、新しい水源の開拓、灌漑の輪番制、必要に応じて人工降雨を行う等、十分な灌漑用水を確保する為に更なる努力が必要であると指摘している。

農業農村相の、
唐仁健氏は、熱波と干ばつが作物に与える影響を軽減する為に、供給を確保し、必要に応じて雲霧播種を使用して雨を発生させるべきだと関係者に伝えました。

 


中国の農作物損失が供給不足を悪化させる

 

Trivium China で農業を専門とする、アナリストのペイでさえ、当面の懸念は生鮮野菜であると述べています。

 

生鮮野菜は主要な灌漑地域にある可能性が最も低く、穀物や石油の飼料を守る為に、国家的に戦略的に優先されることはないだろう。

 

中国、干ばつと熱波により農作物が危機に瀕しているため、警報を発令

 

作物の損失はサプライチェーンを直撃し、中国の都市の近くで栽培される事が多かった食糧を遠くから調達しなければならず、長旅で腐敗する可能性がある為、供給問題を悪化させるだろう。

懸念されるのは主に国内であり、世界市場に影響を与える様な食品のカテゴリーは『かなり安全な状態を保つ』との事でした。

 

しかし、旱魃が続き、秋に作付けが行われる菜種には注意が必要だという。

更に、ロシアによるウクライナ侵攻で世界の食糧供給が不安定になった為、中国は自国のトウモロコシ生産に大きく依存するようになったという。

 

(関連記事:中国は穀物不足を誤魔化す為に農業関係者を迫害している

 

 


ペイは、発表された対策が地域に合わせた解決策を求めるものである事から、比較的楽観的な見方をしていた。

 

水源の迂回命令は、水にアクセスできない地域を助ける可能性があり、補助金も発表された。

連日の猛暑警報や乾季の水位など、中国の状況は極端であり、ペイは「作物の損失がある事は間違いない」と述べた。


火曜日に発表された通知は、政府の最高レベルからのものである事を強調しており、ペイ氏は、農家を支援し、作物を確実に救う為に可能な限りの事を行うという、非常に高度な政治的意志が背景にある事を地方に伝える本当に重要な信号であると述べている。

 

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又、中国共産党が食糧価格の高騰とインフレを回避する為に、圧力を掛けて居る事の表れでもある。

「この夏に起こって居る事は」

「気候の緊急事態が」

「どのようなものであるかの」

「基本ケースとなり」

私達は多くの政策研究と再設計を」

「見る事になるでしょう...」

「そして、水の利用可能性を中心に」

「多くの注目を集めるでしょう」

 

と、ペイは述べています。


干ばつが中国に与えている影響については、以下のビデオをご覧ください。

 

中国南西部の干ばつにより各地で停電が発生し、経済危機がさらに深刻化