ロシアと中国が『新世界基軸通貨』を正式発表
2022年7月25日
先月から瞬きをしていたら、見逃していたかもしれない...。
中国とロシアが、米ドルを狙い撃ちしている。
そして、米国や西欧で重要なニュースにしばしば起こることだが、誰も気づかないし、気にもしていないようだ。
今年の初めから、私はロシアと中国が米ドルの世界的な基軸通貨としての地位に挑戦する可能性について書いてきた。
そして今、それが起こりつつある。
ロシアは金本位制に戻り、次は中国が金本位制になる。
ウクライナ戦争の結果、ロシアに対する西側の制裁が続く中、ロシアと中国が経済的な結び付きを強めている事は、注目している人々にとって驚く事ではありません。
しかし、ロシアとブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカを含むBRICS諸国が、独自の「新しい世界基軸通貨」に正式に取り組んでいると、RTが、6月下旬に報じた事は、一部の人々にとっては驚きかもしれない。
誰も気付いて居ない様にさえ見えた。
プーチン大統領は先月のBRICSビジネスフォーラムで「我々の国の通貨バスケットをベースにした国際基軸通貨を作るという問題が解決されつつある」と述べた。
勿論、ロシアは、SWIFTシステムから切り離されているため、中国やBRICs諸国と組んで『欧米の金融システムへの依存を減らす』為に「国際決済の信頼できる代替メカニズム」を開発することも行っている。
一方、CNNによると、ロシアは、貿易を中国とインドに振り向けるなど、BRICs諸国間の同盟を強化するための他の措置も取っている。
プーチン大統領、ロシアは中国とインドに貿易のルートを変更していると発言
ウラジーミル・プーチン大統領は水曜日、欧米が経済関係を断とうとする中、ロシアは貿易をブラジル、インド、中国、南アフリカといった「信頼できる国際的パートナー」に振り向けていると語った。
プーチンは、仮想BRICSサミットの参加者に対する冒頭のビデオ演説で、「我々は、貿易の流れと対外経済接触を、主にBRICS諸国を中心とする信頼できる国際パートナーに方向転換することに積極的に取り組んでいる」と述べた。
北京のBRICS首脳会議で、プーチンは世界の舞台に帰ってきた
実際、今年に入ってから「ロシアとBRICS諸国との貿易額は38%増加し、年初3カ月で450億ドルに達した」という。
一方、ロシアの中国向け原油販売量は、今年の春に記録的な数字を記録し、サウジアラビアを抜いて中国の主要な石油供給国となった。
プーチンは「BRICSのパートナーと共に、我々は国際決済の為の信頼できる代替メカニズムを開発している」と述べた。
プーチンは続けて、先月こう述べた。
「ロシアの経済界と」
「BRICS諸国の経済界との接触が活発化している」
「例えば」
「インドのチェーン店をロシアに出店したり」
「中国の自動車、機器、ハードウェアのシェアを」
「拡大する為の交渉が進められている」
又、プーチンは6月、西側諸国が自由貿易など「市場経済の基本原則」を無視していると非難した。
又、6月には、西側諸国が自由貿易など「市場経済の基本原則」を無視していると非難しています。
ブルームバーグの6月の記事によると、習近平国家主席もプーチンの意見に同調している。
「世界金融システムの」
「支配的地位を利用して世界経済を政治化し」
「道具化し、武器化して、やみくもに制裁を加えることは」
「自分を傷つけるだけでなく、他人をも傷つけることになり」
「世界中の人々を苦しめることになる」
「強者の立場にこだわり」
「軍事同盟を拡大し」
「他者を犠牲にして自国の安全を求める者は」
「安全保障の難局に陥るのみである」
と、述べた。
今回の動きは、私が何ヶ月も前から書いてきた、金を裏付けとする世界基軸通貨が到来しつつあるという、私の長年の信念を明らかに後押しするものである。
又、この半世紀で間違いなく最大の世界的なマクロ経済の転換が起こっている事を誰も気にしていない様な事に唖然としている。
確かに、ウクライナ紛争という文脈では、このニュースはある種「当然」のことのように思われ、メディアや金融界は軽視することになるかもしれない。
しかし、米ドルに世界規模で協調して挑戦しているというこの情報を、何の脈絡もなく単独で流せば、ここ数十年で最大のニュースになるであろう。
中国とロシアが突然このようなことを言い出したらどうでしょう。
両国はこの事態に何年も前から取り組み、準備してきたことを忘れてはならない。
詰り、なんと、2018年の時点でロシアの国債保有額を見てみてください。
以前にも述べた様に、同じ時期にロシアも金の保有量を増やしていた。
そして、この見出しは2020年、ロシアによるウクライナ侵攻の数カ月前に出たものです。
偶然だと思う人はいるのだろうか?
日経は当時、こう書いている。
中国とロシアがドルを捨て「金融同盟」に向けて動き出す
クリミア併合をめぐりモスクワが欧米と疎遠になったことを受け、
経済協力の拡大を始めた2014年以降、
ロシアと中国にとって脱ドル化は優先事項となっている。
貿易決済でドルを置き換えることは、
米国の対ロ制裁を回避するために必要なこととなった。
詰り、BRICs諸国は、米国とドルが如何に不安定な状態にあるかをよく理解していると思われる。
最近のドル高にも関らず、これらの国々は数十年に渡る脱ドル計画の真っ最中である。
不換紙幣のゼロアワー。ロシアと中国が集団でドルの基軸通貨としての地位に挑戦するかもしれない
ウクライナ紛争が始まる前から、中国もロシアも金を備蓄し、米ドル以外の取引のデノミに取り組んでいた。
これもまた、公然の「秘密」だったのです。
丁度半年前、私が初めてこの見出しを予測したとき、どれ程「非常識」だったかを覚えているだろうか。
皆に「無理がある」と言われました。
今日、それはもうそれ程でもないのです。
一方、BRICs会議以降、ロシアと中国の関係は緊密化し続けており、日本は今週、両者の「軍事的関係の強化」について警告を発した。
同時に中国は、ナンシー・ペロシ下院議長の台湾訪問を厳しく監視している。
日本はこの週、次の様に述べた。
日本は、ロシアと中国の軍事的関係が深まる可能性に警告を発している。
今回の侵略の結果、中長期的にロシアの国力が低下し
地域内の軍事バランス
中国との軍事協力関係が変化する可能性がある。
日本周辺ではロシアはロシア軍と中国軍の爆撃機の共同飛行や軍艦の共同航行など
中国との協力を強化する動きを見せており
そうした軍事協力を戦略的連携と位置づける動きもある。
日本は、このような両国の足並みを『今後も注視していく必要がある』と述べている。
経済的な歯車が裏で回る一方で、中国は台湾に対して不気味なほど警戒心を強めている。
CNNによると、同国は「ここ数ヶ月、台湾が自己宣言した防空識別圏に何度も戦闘機を送り込んでいる」し、最近ではナンシー・ペロシ大統領の訪問予定に先立ち、台湾上空の飛行禁止区域の構想に言及している。
バイデン大統領は今週、ペロシ氏の渡航計画について次のようにコメントした。
「軍部は、今は良いアイデアではないと考えている」
「しかし、私はその状況を知らない」
と、述べた。
台湾をめぐるホワイトハウスのペロシ氏との衝突が表面化
我々は、ペロシがいずれにせよ、行く事になると確信している。
この女性は、中国から米国にコロナが広がっているときに、自分が人種差別主義者でない事を証明する為に、チャイナタウンで踊ったのと同じである事を忘れてはならない。
今、台湾に向かう彼女の声が聞こえる。
「私は朝食に100万ドルの株取引の交渉をしている」「このユーロのゴミを処理できると確信している」
Quoth the RavenはSubstackのライターである。この記事はSubstackに掲載されたものです。
ロシアと中国が "新世界基軸通貨 "を正式発表