(4)防衛費増額「裏付けとなる予算確保する」

 

--物価高が長期化するという見方がある。鍵を握る実質賃金はいつまでに、どの様な方策を講じる事によってプラスに反転させていくのか。防衛費の増額など歳出増につながる政策の優先順位は

「わが国の経済は、バブル崩壊以降」

「長期に渡りデフレといわれる状況が続き」

「名目賃金も低迷してきました」

 

「10年前から、アベノミクスといわれる」

「金融財政成長政策のポリシーミックスを講じてきました」

 

「その結果として日本経済は、デフレではないという状況に至り」

「GDP(国内総生産)は押し上げられ、雇用も改善した」

 

「この成果をいかに賃金、或いは人への分配に繋げて行くか」

「これが重要であり」

「それが持続可能な経済に繋がると云う観点から」

「成長も分配もということを申し上げてきました」

 

「賃金については、昨年来」

「賃上げ税制であったり、公的価格の引き上げであったり」

「公共調達や補助金において賃上げに積極的な企業を優遇するとか」

「価格転嫁など、様々な呼び水となる政策を用意する事によって」

「今年の春闘、民間における動きにおいても」

「この20年間で2番目に高い賃上げの数字を示す事ができた」

「問題は、これをいかに持続させるかと云う事でありますので」

「最低賃金についても」

「全国1000円以上とする取り組みを進めるなど」

「新たな政策も用意しなければなりません」

 

「何よりも賃上げの原資となる成長の果実が」

「中小企業も含めて確りと確保されなければいけない」

 

「従来の成長は大きな意味があったと思いますが」

「成長についても、今まで課題とされていた気候変動ですとか」

「デジタル分野を成長のエンジンにする為に」

「官民の投資を集めることが重要だと云う事を申し上げてきました」

 

「賃上げと、経済の成長をセットで、経済政策を進める事が」

「持続的な賃上げに繋がって行く」

 

「従来の経済の議論ですと」

「成長が先か、分配が先かという議論でしたが」

「成長も分配もと言っているのは、そういった趣旨であります」


「政策の順位については」

「経済あっての財政であると申し上げてきました」

 

「先ず、目の前にある物価高騰と危機に対する」

「必要な財政出動は躊躇してはならないと思います」

 

「目の前の課題に主に財政出動等で対応して行くと云う事と」

「中長期的にこの国の信頼の礎である財政を安定させて行く事」

「これは決して矛盾しないということも申し上げています」

 

「先ずは国民生活を守り抜くと云う事で」

「物価高騰に対しても」

「先ほど申し上げた対策を確り進め」

予備費5・5兆円を機動的に活用することで」

「確り対応してまいります」

 

「そして、防衛費については年末に向けて」

「今、厳しい安全保障環境の中で何が必要なのか

裏付けとなる予算を確り確保する」

「そしてその為の財源を用意する」

 

「予算と財源、これをセットで」

「年末にかけて議論していくという方針を」

「しっかり進めてまいります」



--参院選を受けた臨時国会の召集および、内閣改造・自民党役員人事の日程と構想は。憲法改正発議に向けた体制やスケジュールは

「今、選挙が終わったばかりであり」

「先ず臨時国会など政治日程について」

「考えなければならないという段階でありまして」

「人事についてはまだ何も決めておりませんし」

「今、具体的にお話をする段階にはない」

 

「只、今、国の内外に本当に有事と言っていい程の」

「大きな歴史を画するような課題が山積しておりますので」

「こうした状況の中では」

「何よりも、与党の結束が大事だということ」

「それに適材適所」

「それ以上具体的なものは」

「今まだ決まっていないと云う事であります」

憲法改正に向けては」

国会議員の3分の2が合意し、発議をし」

国民投票に付すという手続きが定められている」

 

国会においての議論を先ず確りと深めて」

「内容において3分の2の賛同を得る」

取り組みを進めていかなければならないと思います」

 

「内閣総理大臣の立場から」

その内容、或いは進め方について申し上げることは

控えなければならないとは思いますが」

「先の通常国会においても」

憲法をめぐる国会での議論も」

活発化してきていると感じています」

 

「是非、これから、秋に臨時国会が開催されるとしたならば」

「より議論を活発化していただくことを期待をしております」