中国が、ロシアの石炭・石油を石油ドルではなく人民元で買い始め、米国主導の世界金融システムは崩壊の危機に直面している。
2022年4月15日(金) by: JD Heyes

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我々は、ロシアのウクライナ侵攻が始まった当初から、モスクワに大規模な経済制裁を加える事は、長期的には米国のペトロダラーが支配する世界の金融システムを解体する事になると警告して来たが、正にそれが現実のものとなっている。

ロシアは、ウクライナ戦争の資金調達を続けているだけでなく、プーチン大統領は中国の援助を受けて制裁を回避し、北京がロシアのエネルギーを買い続けている。

ロシアは、石炭や石油に依存する欧州諸国に対して、それらの商品の代金を「ハードカレンシー」である金や、ロシアの通貨であるルーブルで支払うよう要求しているが、中国は自国の通貨である元で両方を購入することができる。

 

 

北京は、ペトロドルを切り離して弱体化させる並行世界金融システムの構築に着手しているのである。

 

Bloomberg Newsが伝えている。

ウクライナへの侵攻に対する国際的な怒りが高まる中、両国はエネルギー貿易を維持しようとしており、人民元で支払われるロシアの石炭と石油が中国に流入し始めようとしている。

中国のコンサルタント会社 Fenwei Energy Information Service Co. によると、中国の幾つかの企業が3月にロシアの石炭を現地通貨で購入し、最初の貨物が今月到着する予定だという。

 

トレーダーによると、米国と欧州が、ロシアにペナルティを課し、ロシアの銀行数行を国際金融システムから切り離して以来、人民元で支払われる最初の商品出荷になるという。

トレーダーは更に、今回の購入は中国元を使用した最初のものであり、東シベリア太平洋グレードの原油の出荷は来月中国の港に到着する予定であると述べた。

中国は長年に渡り、自国経済が世界第2位にまで成長するに連れ、ペトロドルの貿易における世界的な支配力と、それが米国に与える政治的影響力に不満を抱き、その為、北京はドルの地位を削り取ろうとしてきた。

 

ウクライナ戦争をめぐる米国主導の欧米制裁の中で、こうした努力は加速している。

 

モスクワは、インドにルピー建て決済を提供し、サウジアラビアは、中国と原油在庫の一部を人民元建てにする協議を進めている。

詰り、バイデン政権は内政に関して無能なだけでなく、外交政策も左翼イデオローグやアマチュアによって運営されており、ドナルド・トランプ大統領がやった以上に米国のグローバルなリーダーシップや支配力を破壊している、それ処か、トランプ政権下で強化されるようになったのである。

 

ブレトン・ウッズ3世?中国、ロシアの石炭と石油を人民元で買い付け開始 

Zero Hedgeが報じた様に、NY連邦準備制度のレポの第一人者で、現在はクレディ・スイスのストラテジストであるZoltan Pozsarは先週、ウクライナ戦争がもたらす最も可能性の高い結果はブレトンウッズ3世の誕生 - 東側の商品ベースの通貨を中心とした新しい世界(通貨)秩序でユーロドル制度は恐らく弱まり、西洋のインフレ勢力にも貢献するだろうと云う驚くべきメモを出しているのである。

「オチを早送りすると」

「ポスザールは、もし彼が以前」

(そして又、彼の最新のノートで)

「打ち出した枠組みが」

「今後数年間の金利の取引方法を考える上で」

正しい枠組みであるならば」

インフレ率は高くなり」

金利水準も高くなり」

商品準備金の需要は高くなり」

「それは当然FX準備金

「(国債他のG7債権)に対する」

需要に取って代わるだろうと書いています」

 

Zero Hedgeが、ポスザール予測の分析で続けています。

同時に、より多くの貿易が他の通貨で行われるようになるため、世界的なドル需要も大幅に減少すると分析している。

 

その結果「恒常的にマイナスのクロスカレンシーベース(ドルプレミアム)は自然に薄れ、プラスのクロスカレンシーベースになる可能性がある」と分析している。

詰り、ペトロダラーは世界の基軸通貨から消え去り、金利上昇、インフレ、30兆ドルを超える国債の支払いが維持できなくなるなど、米国経済にとって極めてネガティブな影響を及ぼすということである。