インドのペニーワーと、その活性植物栄養素成分が『創傷治癒』を促進する事が判明
2022年2月15日(火) 記入者: フランツ・ウォーカー

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センテラアジアティカ(和名:ツボクサ)は、一般にインディアンペニーウォートとして知られ、古くからアーユルヴェーダ医学薬草として使用されてきました。この薬用植物とその抽出物は、傷を治す効果があることが知られています。

 

  


そこで、研究者らは、ツボクサの抽出物から開発したハイドロゲル製剤が創傷治癒を促進するか否かを確認する研究を行いました。

ツボクサは、アーユルヴェーダ医学において多くの用途があります。

 

インディアンペニーウォート(Centella asiatica)|アーユルヴェーダ植物

 

創傷治癒に加えて、このハーブからの抽出物は、ハンセン病、狼瘡、静脈瘤性潰瘍、湿疹、乾癬など、様々な皮膚疾患の治療にも使用されてきました。

 

この植物はまた、不安の解消や認知力の向上にも利用されています。

その治療効果の殆どは、トリテルペノイドサポニンと関連している。

 

 

このサポニンの1つであるアジアティコシドが、ツボクサの創傷治癒効果をもたらす主成分である事が臨床評価で確認されています。

 

 

アジアティコシドの創傷治癒活性は、in vivo 及び in vitro のモデルで既に明らかにされています。

 

マレーシア国際イスラム大学マレーシア・パハン大学マハラジャ・ランジット・シン・パンジャブ工科大学マレーシア・プトラ大学の研究者達は、ツボクサの抽出物から、アジアティコシドが豊富なハイドロゲルを開発できるか否か検討しました。

 

  

 

  

 


この研究結果は、BMC補完代替医療誌に掲載されました。

ツボクサの抽出物を原料とするアジアチコシドを豊富に含むハイドロゲルの開発

 

この研究を行う為に、研究者らはツボクサアジアティコシドを多く含む画分を使用してハイドロゲルを調製しました。

研究者達は先ず、ツボクサを、25~40℃の温度で乾燥させてから粉砕し、その後、粉砕したツボクサの100グラム(g)を95%エタノール300㎖ で3日間浸漬させました。

 

最終抽出物を濾過し、真空液体クロマトグラフィーに供した。

ハイドロゲルを調製する為に、研究者為は8%のポリビニルアルコール(PVA)を脱イオン水にホットプレート上で1時間溶解し、続いて5%のポリエチレングリコール(PEG)を添加した。

 

そして、得られたPVA/PEGハイドロゲルに、連続5回の凍結融解サイクルを経て、アジアティコシドに富む画分を取り込ませた。

ツボクサ・ハイドロゲルの創傷治癒特性試験

 

研究グループは、アジアティコシドを豊富に含むハイドロゲルの創傷治癒効果を検証する為、白色アルビノの雄ウサギを4つのグループに分けて動物実験を行った。

第1グループにはアジアティコシドを豊富に含むハイドロゲルを、第2グループには市販のクリームを投与し、陽性対照とした。

 

3番目のグループは何も塗らないハイドロゲルで、4番目のグループは何も塗らないネガティブコントロールとした。

研究者らは、アジアティコシドを豊富に含むハイドロゲルで治療したグループは、創傷治癒が促進されることを見出した。

 

具体的には、このグループの傷は、市販のクリームで治療したグループよりも15%、何も治療をしなかったグループよりも40%以上早く治癒したのである。

 

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更に、研究者達は、ハイドロゲル製剤がウサギの皮膚に刺激の兆候を起こさなかった事に注目しています。

この結果から、研究者らは、ツボクサ抽出物から作られたアジアチコシドが豊富なハイドロゲルは、安全に使用でき、物理化学的特性も良好で、局所的な創傷治癒への応用に適していると結論付けました。

 

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