米政府はアフガン軍の装備に数十億円を投じたが、米軍のハードウェアはタリバンの手に渡ってしまった

 

米政府はアフガン軍の装備に数十億円を投じたが、米軍のハードウェアはタリバンの手に渡ってしまった
2021年8月18日（水） by：アルセニオ・トレド

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アメリカがアフガニスタンの軍事力増強のために贈った軍需品は、最終的にはすべてタリバンの手に渡ってしまった。

 


米国は20年間で890億ドル近くを投じて、アフガン国軍、警察、その他の関連治安部隊を訓練し、装備を整えた。タリバンの2021年の攻勢を受けて、これらの武装部隊が崩壊したとき、場合によってはタリバンに一発も撃つことなく、米国が獲得した多くのハードウェアを残していった。

 


つまり、アフガニスタンの首都カブールをタリバンに陥落させたこの攻勢は、イスラム原理主義グループに土地と政治的権力をもたらしただけではない。また、多くのアメリカ軍のハードウェアを手に入れたのです。(関連記事 元米軍アフガン全軍司令官、バイデン政権の撤退は「米国にとって破滅的」とテロの新波を予測)

 


これには、数え切れないほどの銃や弾薬だけでなく、ハンビーなどの軍用車両も含まれている。タリバンは、複数の米国製およびソ連製のヘリコプターや、米国がブラジルのメーカーから購入した少なくとも1機の攻撃機まで入手したという報告がある。タリバンがこれらのヘリコプターや飛行機を操縦できる人材や専門知識を持っているかどうかは不明である。

 

 

匿名を条件にAP通信の取材に応じたある国防関係者は、アメリカが提供した旧アフガン製の膨大な量の装備をタリバンが入手したことを認めている。

 

 

ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマ両前大統領の時代にアフガニスタン戦略を指揮した元陸軍中将のダグ・リュートは、アフガニスタン人に不足しているのは物的資源ではないことを明確にした。

「戦争の原則は、物質的な要因よりも道徳的な要因が優先されるということです」とリュートは言う。「士気、規律、リーダーシップ、部隊の結束力は、兵力や装備の数よりも決定的なものです」。

軍事アナリストもこの評価に同意しています。軍事アナリストのジェイソン・デンプシーは、主要メディアであるNPRの取材に応じ、アフガニスタンの治安部隊を強化する取り組みの「根本的な課題」を米国は克服できていないと説明した。デンプシーは、米国は「存在しない国のためにアフガン国民軍を建設しようとしている」と述べた。このことが、「すべてが崩壊する速さにつながった」と述べています。

 


ジャーナリストのクレイグ・ウィットロックは、「アメリカの戦争戦略がアフガン軍のパフォーマンスに依存していたことを考えると、ペンタゴンは、アフガン人が政府のために死ぬことを望んでいるかどうかという問題に驚くほど注意を払っていなかった」と述べている。

「お金で意志は買えない。ロイド・オースティン国防長官の首席報道官であるジョン・カービーは、「お金で意志を買うことはできないし、リーダーシップを買うこともできない」と語った。

 

 

アメリカが20年間でアフガニスタンに費やした金額は約2兆3000億円
アメリカが20年間にアフガニスタンに費やした残りの費用と比較すると、アフガニスタンの治安部隊を増強するために納税者から拠出した870億ドルは、バケツの中の一滴にしか見えない。2001年から2021年4月まで、アフガニスタン戦争でアメリカの納税者が負担した費用は約2兆2620億ドル。これは、ブラウン大学の「Costs of War Project」の推計によるものです。

 

 

この試算には、国防総省に与えられた約1兆3,760億ドルが含まれている。これは、戦争関連の基本予算を増やすための4,430億ドルと、「海外緊急事態活動」のための9,330億ドルである。また、国務省への追加予算として590億ドル、アフガニスタン戦争の退役軍人のケアのために2,960億ドル、戦争のために蓄積された負債の利払いのために5,300億ドルほどが計上されています。

また、議会は、アフガニスタンの治安部隊の増強のために886億ドル以上の税金を計上しました。アフガニスタン復興特別監察官（SIGAR）によると、これは2002年の会計年度以降、アフガニスタンの復興のために提供された全資金の61％にあたる。

SIGARは、数週間前に発表した報告書の中で、「この資金がうまく使われたかどうかは、最終的には、おそらく最も純粋なM&Eである現場での戦闘の結果によって答えられるだろう」と書いている。

もうひとつ注目すべきコストは、人命です。戦争が始まってから今年の4月までに、2,448人の米軍兵士が命を落としました。また、3,846人のアメリカ人契約者がアフガニスタンで死亡しました。さらに、米国に追随してアフガニスタンに入った同盟国の軍人1,144人も命を落とした。また、20年に及ぶ紛争の中で、444人の援助者と72人のジャーナリストが亡くなった。

 

 

さらに、20年間の紛争で23万3,000人もの人々が命を落としたと言われています。この中には、アフガニスタン軍や警察、その同盟国の民兵による犠牲者と、約5万人のアフガニスタン民間人が含まれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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