セクトの惑星たちの振る舞いは、昼のセクト・チャートと夜のセクト・チャートでは異なる動き・働き方になります。

チャートが昼であれば、ネイティビティー[出生時の惑星の位置を描いたチャート]の太陽、木星、土星、昼セクトとなった水星が、ネイティブ[出生図の持ち主]の様々な人生の場面で、物事や成熟を助けるように働きます。一方、夜セクトの惑星たち(アウト・オブ・セクトとか、逆セクトと呼びます)は、ネイティブの人生を支える力をあまり持たず、時には人生に難題をもたらすこともあります。

チャートが夜であれば、ネイティビティーの月、金星、火星、夜セクトとなった水星が、ネイティブの様々な人生の場面で、物事や成熟を助けるように働きます。一方、昼セクト(逆セクト)の惑星たちは、ネイティブの人生を支える力をあまり持たず、時には人生に難題をもたらすこともあります。

注目すべきことは、マレフィックな惑星のうち
昼のセクト・チャートでは、火星がより難題をもたらす惑星となり、
夜のセクト・チャートでは、土星がより難題をもたらす惑星となります。

それどころか、時には
昼セクトのチャートでは、土星がまるでベネフィックのように振る舞い、
夜セクトのチャートでは、火星がまるでベネフィックのように振る舞うと、そういうことがあると明記されています。

このブログでも時々例としてあげていますが、
土星が昼のチャートで10ハウスに置かれていると一角の人物となり、
土星が夜のチャートで10ハウスに置かれていると祖先から得た財産を食いつぶすと表現されています。これは、特に山羊のサインで顕著となります。


このような視点は、伝統的な占星術が蘇ってから直ぐに短期間で見直されたわけではありません。時間が掛かっています。おそらく「本当なのだろうか」といった疑念と実際のチャートの検証に時間が費やされたものと思います。それでつい最近まで、あまりどこでも見かけなかっただけなのです。ここ10数年のことです。ですから、英語のテクストで勉強をしている人は既にご存じだと思います。

このブログを読むほとんどの人は、マレフィックが自分を助けてくれる場合があるというのをご存じない方々が多いと思います。また、いつでもベネフィックが、最大限自分の役に立つわけでもありません。

そうは言っても、これらにどんでん返しも実はあります。そういった例外事項も学んでいかないと、なかなかネイタル占星術の解読は難しいいのです。