レシーブはモダンな占星術が持たない概念です。最も解釈が異なっている部分です。あるいは、モダンな占星術から学び始めると、理解し難い部分となってしまう捉え方です。

 惑星と、その[惑星が置かれた位置の]ロードのいずれか1つ(ドミサイル、イグザルテーション、トリプリシティー、ターム、フェイス)との関係は、古典的な占星術ではレシーブ、あるいは、アスペクトがある場合はリセプションとして知られています。

そこでは、ある惑星がゲスト(客人)として訪ねると、そのサインのロードのいずれもが、訪ねて来た惑星をレシーブするとされます。単独で居ることなんて考えられません。たくさんの接待をする惑星が待機しているのです。

惑星が自分のサイン以外のサインに在る場合、他の惑星の邸宅のゲストであることです。

訪ねて行った邸宅のトップの主人となる惑星は、一般的にそのサインのドミサイルのロードです。イグザルーテーションの惑星も、邸宅の共同ホスト役として、訪ねて来た惑星をもてなそうと行動します。

(出典、フィルミクス・マーテルナス が4世紀頃に書いたとされる、

(Eight Books of the Mathesis, 又は Theory of Astrology)の著作に出てきます。その論文二の20の8~9にかけて書かれています。まだ、リセプションという単語は登場しませんが、「サインのルーラーが良好であれば、ホストの喜びをシェアし、サインのルーラーが落胆していれば、その落胆によって妨げられもする」等の表現が為され、明らかに今日述べられるリセプションの事柄を書いています)

 

 

ゲストが課題を抱えていたとすると、そのゲストを利するように、その課題を遂行するために必要なリソース -[月の直面している]意図・課題を達成するための手段となるもの - 言葉[キーワード]、理性、知性、考え方、概念、そして友人までも - を提供しようとします。ですから、客人となった惑星は、その邸宅の主人であるホストの惑星を頼りますし、頼る甲斐があるというものです。

 ※ リソース(資源)は、レシーブしてくれている惑星によって若干異なってきます。

これらも、
伝統的な[占星術の]解釈アプローチと
モダンな[占星術の]解釈アプローチと大きく異なる点です。

例えば、
[モダンな占星術では]、牡羊のサインにある月は、迷うことなく自分の行いたいことを行うといった解釈がなされます。が、
[伝統的なアプローチでは]、月はドミサイルのロードである火星に客人として迎えられており、火星は牡羊のサインにある月に、自らの篭の中から月に、その[活動のための]リソース(資源) を提供します。(月はそのネイティブの何ハウスのロードであるかによって異なる目的意識を持ちますから、当然、個人個人によって異なる解釈が可能となります

全く異なる視点からの解釈方法が働いていることを、お分かり頂けると思います。ですから、火星と月のアスペクトやコンジャンクション、あるいは、アスペクトしていないなら、太陽との関係など、多くの異なる視点が必要になります。太陽は昼のセクト・チャートで重要ですし、火星は夜のセクト・チャートで重要になります。