古典的な占星術を学ぶ場合、言葉の壁のようなものがあると思います。幾つかの外せない単語が在ります。

 matutine appearances    マチュティーンでの出現
 morning rising        朝方の星(太陽と15°以内にあって太陽より先に上昇)

 vespertine [appearances].    ヴェスパーティンでの[出現]
 evening rising        夕方の星(太陽と15°以内にあって太陽の後に下降)

などの言い回しがあります。私が最初に見かけたのは、エジプト人レトリウスの書いたCompendiumの中(その1)でした。その時は詳細な意味が分らず、マチュティーン[朝(に生じる)]は朝方の星と解釈していました。でも、ちょっと意味合いが違ってたのです。およそオリエンタルのような意味合いなので、その後、オリエンタルなのかと考えていました。しかし、月の位置に対しても使われる言葉なので、オリエンタルとはちょっと違うように思います。

マチュティーンやヴェスパーティンは、太陽と惑星との関係、あるいは、月と惑星との関係でも使われます。

問題は、どの翻訳者も同じ言葉を同じ意味で使っていないことにあります。
朝方の星、夕方の星という意味は、15°以内ではない翻訳もあるのです。

レトリウスでは上記(15°以内)のようになっていますが、朝方の星は、太陽に先駆けて上昇する、太陽に先駆けて下降する位置にある感覚で使われていることの方が多いのです。

夕方の星は、太陽の後に上昇したり、太陽の後に下降する惑星です。

これらが、太陽のフェイズと呼ばれるものです。