西洋占星術では、あるサインに入っている惑星を、そのサインの特質や性質から判断するだけではなく、惑星そのものがそのサインでどのような状態になっているのかを常に考慮する必要があります。

例えば、下記のような天秤のサインに火星が入っている場合、ホラリーの質問であれば、彼/彼女に愛されていると解釈できますが、ネイタルのチャートの場合にはデトリメントになり、どのようなデトリメントの状態なのかが考慮されます。

 

 

この図(チャート)では、サインのロードである金星と、イグザルテーションのロードである土星と、バウンドの木星といった惑星たちに、火星がデトリメントであると認識されます。また、天秤のサインの意味を構築しているのは、主にサインのロードやイグザルテーションのロードですから、この点からも、火星は彼らの意図と異なる意図をどこかに含んでいると観察するわけです。

つまり、全ての惑星たちから火星はデトリメントであると認識されるわけではないのです。もちろん、火星がアセンダントのロードであることは充分問題になることです。また、それこそが、その時に世界共通の位置とは異なる、ハウスに依存した意味を醸し出す元になるものです。

7ハウスに置かれた火星は、金星や土星や木星とアスペクトしていなければ、対人関係にとって悪い影響を与えることになりますが、金星や土星や木星とアスペクトしていることで、対人関係の事柄で逆に強められる結果になることもあります。ここに、リセプションの理解が必要になるわけです。

デトリメントであることは、ディグニティーから解釈されます。
他の惑星との関わりは、アスペクトやアンティシアで解釈されます。
助けになる配置かどうかは、リセプションで解釈されます。

したがってネイタル占星術では、通常、ディグニティー、アスペクト、リセプションの理解が均等に必要になります。