西洋占星術にとって、惑星がホロスコープ上に置かれています。
いったい全体、これらの惑星は何を語ろうとしているのでしょうか?

位置に関しては、ハウスとサインがあります。これら2つの主要なものによって規定されるものを仮に「特性の規定」と呼ぶことにします。

ハウスにはハウスの意味があり、
ハウスは、人生における多くのトピック(出来事の領域)を語ります。ハウスは、人生の領域を支配しているとも言い換えられます。

サインにはサインの意味があり、
サインは、置かれている惑星を様々な形で修飾しています。サインは惑星で意味付けられていて、惑星の支配権を規定しています。

ハウスにはルーラー(ロード)の決定権がありません。
サインには、トピックの決定権がありません。

ホロスコープは、このように、サインとハウスの位置による、
①トピックの支配と ②惑星そのものの支配の
2つの主要なカテゴリー「特性の規定」方法に還元することができます。

これらのことに加えて、ディグニティー、リセプション、アスペクトが絡んできます。

特に、リセプションによる惑星同士の関係は、あまり日本語で語られたことがなく、例えば、次のような事柄があります。

単純なことなのですが、
「マレフィックな惑星が支配するサインに置かれた惑星が、その支配星であるマレフィックな惑星とアスペクトやコンジャンクションをしていると、そのディグニティーのレベルにしたがって、マレフィックな要素を削減される」
などのことです。

この例としては、例えば、水瓶のサインに置かれている太陽は、(2023年2月10日は、そうなっています)、土星とコンジャンクションをしても、土星の悪さが、良さに還元されてしまうのです。太陽とのコンジャンクションの方も土星をコンバストしません。

 


ホロスコープの特定のハウスにおける位置は、アスペクトや、サインの支配権、ハウスの位置を支配するサインのルーラー(ディスポジター)とのコンタクト、アンティシアなど、様々な事柄が関わってきます。単なる土星と太陽のコンタクト(コンジャンクションとアスペクトをひっくるめた単語)でも、一つとして一様になるものはありません。

どうしても、惑星個々のハウス位置とサイン位置の相互関係の理解が必要となります。

その影響は、生まれた瞬間のホロスコープで確認できますが、どの惑星も、特性の規定方法に頼らなければ、何を示しているのかが分からないのです。

極端な言い方をすると、「アスペクト辞典」、惑星による「アスペクトの意味の項目」は、役に立たないということです。