恒星スピカ[α(アルファ) Virginis(おとめ座)]は、2020年位置で♎24.06となります。
1970年には、♎23.24にありました。

この恒星は金星と水星の性質を併せ持ち、おとめ座の中にあることから、この星座にも強く関係しています。北半球の1等星です。


星座の中では、乙女が左手に4本ほどの麦の穂(初穂)を下にして持っています。その麦の穂のバラけた体側にある星です。

レトリウスは、次のように書きます。
この恒星がASCかMCにあるなら、この生まれの人達は、名声を得るのみならず、教養も高く、学術的で、身体的能力も高く、真面目に自習もするとあります。性格が良く、楽しく健康的な生活を送るとも書かれています。魅力的で、高潔です。生まれた時には落ちぶれていても、育ちの良い家柄に生まれたことを示します。

このように良い星なのですが、時に浮気性になると言われます。
どのような星の配置だと、そうなるのかというと:

 ASCにスピカがあります。同時に火星が1,4,7,10ハウスのアングルにあって、アセンダントとアスペクトしている場合です。火星は情熱を示す星で、それが、優しく庇護を与えるこの星と共鳴してしまうのでしょう。

同位置にあるスピカは、宗教上の高位聖職者、何らかの神秘世界の主催者ともなります。女性のチャートの場合は、巫女、女性の霊能者、宗教的な生活者、菜食主義者等になったりします。

マシャ・ア・ラーも、レトリウスと同じように、時に、異性との接触を愉しみ喜びを持つ、私通することを恐れないとします。

レトリウスと同じ理由、つまり、火星を理由としています。しかし、スピカへの、火星のアングルからのコンジャンクションやアスペクトではなく、他の場所で、火星が金星をレシーブしていて、火星と金星がアスペクトやコンジャンクションをしている場合だとします。

これは、これで、妥当性があります。

マシャ・ア・ラーは、火星が同時にアングルでアスペクトしていたなら、せっかくのスピカをも少し堕落させると言います。連鎖-共同体という言葉で説明しています。

その他、金星だったら、木星だったら、と、惑星を列挙して、意味を挙げています。

△ プトレマイオスは、スピカを金星と火星の性質と書いていますが、おとめ座は火星のような戦いを彷彿とさせるような星座ではありません。これでは、アルデバランと同じような性質になってしまいます。マシャ・ア・ラーやレトリウスの見解の方が正しいと思います。