微細な動きに波長を合わせる | あべこべ体操

あべこべ体操

「あべこべ体操」とは、身体の一部分をあべこべに
動かすと言うフェルデンクライス・メソッド(※)
の特徴的な動きに、その他の体操や健康法を加えて
アレンジした体操です。
気軽に楽しみながら身体の歪みを取り、柔軟性を増
し、肩コリや腰痛を緩和します。

15日土曜日、瀬戸嶋充氏のからだとことばのレッスン参加

瀬戸嶋氏の身体感は鋭い。野口体操と竹内レッスン一筋30年の筋金入りの本物である。こうやって、月に1、2回彼の「からだとことばのレッスン」に触れることができて幸せである!

 

今回の「気づきと学び」

 

魂の叫び

 

身体の緊張は、ある意味、魂の叫びである。本心とは違う生活、仕事、会話をしていながら、それに気づかないと、身体が反応してストレス状態になり、闘いも逃げもできないので、その我慢というエネルギーは身体を固める。身体を固めれば体液循環が滞り、代謝が落ちる。「本当は違うという魂の叫び」に耳を傾けよう! 身体が緊張しているのは、本心で生きていないということ。そして「自分で自分を拘束している」ことにさえ、気づいていない自分に気づこう!

 

微細な動きに波長を合わせる

 

形にとらわれると、動きが荒くなり、力が入ってしまう。動きの抵抗や摩擦は信号である。内面の動き、微細な動きに意識を持って行こう。そうすると、違和感や強張りがわかるようになり、身体の中が少しずつ見えてくる。固いところをなんとかしようとするのではなく、動ける隙間や空間を探していく。自分で動くのはなく、何かに動かされる感覚! 次第に動きが滑らかに軽やかになっていく。重力に重さを任せるのもその一つ。一番遠い手先を足先が通ると、身体の中を風が吹き抜けていくような絶妙な感覚になる。刺激的な心地よさとは質の違った繊細な心地よさがある。

 

自分をさらけ出す

 

後半は朗読のワーク。「セロ弾きのゴーシュ」(宮沢賢治)。

うまく読もうとか、意味を理解して読もうとすると、そこに操作が入り、意識が狭くなり、身体を固めて、声や言葉が聞き手に届かない。意識的なものを一切捨て去り、書いてあることを、ただ声に出す。聞き手にぶつける。そうすると、そこに情景が浮かび上がってきて、相手にもストレートに伝わる。読んだ後で理解が進む。読み手は次第に、心と身体が開かれてきて遊び心が湧き上がってくる虚構の世界で、登場する猫や人物にになりきる。日常からかけ離れた非日常の世界で遊ぶ感じ。演劇が太古の昔から上演され続けてきた所以だろう。

 

日常から非日常の世界へ

 

先入観、常識、人の目、習慣、知識、規則etc、それらが日常であり、それらから解放された空間が非日常。それは自分で作り出せる。また人との交流の中でも。特に子どもは非日常の世界で生きている。閉塞感がある世の中で、良くも悪くも非日常を求める動きが出てきている。

 

日常の中の非日常。その中で身体を動かすことで、身体は解放される。もちろん心もね!