あべこべ体操の誕生裏話〜その1 | あべこべ体操

あべこべ体操

「あべこべ体操」とは、身体の一部分をあべこべに
動かすと言うフェルデンクライス・メソッド(※)
の特徴的な動きに、その他の体操や健康法を加えて
アレンジした体操です。
気軽に楽しみながら身体の歪みを取り、柔軟性を増
し、肩コリや腰痛を緩和します。

⚫️あべこべ体操の誕生裏話~その1

ホラ来た!あべこべ体操の北洞誠一です。

7、8年前、デイサービスセンターの高齢者の転倒予防教室の指導に何回か行きました。そこでは、利用者の方にマシンを利用した軽い負荷での「パワトレ」と呼ばれる筋トレを毎回指導していました。パワトレの前のウオーミングアップの数分間に、私は従来のストレッチではなく、フェルデンクライスのレッスンをやりたかったのですが、通常45分~60分かけて行われるフェルデンクライスのレッスンを数分間に凝縮するのは、当時の私には無理だと感じました。

でも、フェルデンクライスの、あの身体の変化の素早さと心地良さを感じて欲しくて、苦肉の策で、従来のストレッチのポーズにフェルデンクライス的な動きを加えてみました。

すると、利用者の多くの方から、1、2分の動きの後に、「身体の変化」を感じると言って頂けました。腕が上がりやすくなる、肩や腰が軽くなる、姿勢が良くなるetc

このことに気を良くした私は、従来のストレッチのポーズを基にして、幾つか簡易版(5~10分)のフェルデンクライスレッスンを作っていきました。

それを、フェルデンクライスの仲間に話したところ、フェルデンクライスの普及版としてYouTubeにシリーズ化してアップしようということになり、10レッスン程アップしたのが、今YouTubeで流れているあべこべ体操(ニューストレッチプログラム)です。
従来のストレッチとは違う、フェルデンクライスを基にした新しいコンセプトの引っ張らないストレッチという意味で、「ニューストレッチプログラム」と名付けました。

YouTubeにアップしてくれたのは、コンラッド・ユーキ・フッテル(日本人です。笑)といい、昔ドイツで一緒にフェルデンクライスのトレーニングを受けた仲間です。彼は今、ハーモニー体操という、これもまたフェルデンクライスを基にしたオリジナルの体操を普及しています。

さて、YouTubeにアップした中の一つ、#6「30秒で首がほぐれてしなやかになる」というレッスンが、現在の「あべこべ体操」の原型になりました。

このプログラム、30秒と謳ってますけど、実際には8分ぐらいあるんです(笑)! つまり映像を見ながらそのままやっていくと、しっかりと首肩がほぐれてしまうぐらい、しっかりと時間と回数を確保しているんです。

私自身、それほどの結果が出るとは思っていなかったのですが、「#6が肩こりに効く」と噂が噂を呼び、ジワジワと再生回数が増え、100万回を超えてしばらくしてテレビ局からお声がかかりました。

テレビ東京の「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ」(2012.6.22)です。番組のディレクターさんとの打ち合わせで、テレビで紹介する体操の名称の話になって、「ニューストレッチプログラムではありふれている、フェルデンクライスでは言いづらくなんのことかわからない、『あべこべ体操』は如何でしょうか?」と言われました。

#6の3つの動きがたまたまフェルデンクライスのテクニックの一つである、身体の一部を逆(あべこべ)に動かすというものだったからです。さすが、目の付け所が人気番組のディレクターさんですね(笑)!

自分的には、日常的にあまり使われない「あべこべ」という言葉にダサさを感じて、カタカナのカッコイイ名前を付けたかったのですが、一晩考えても代案が浮かばず、実は渋々「あべこべ体操」という名称で了承したのです(苦笑)。