マンション管理組合にとって、
『“管理費”と“修繕積立金”の滞納』は、
避けて通れない問題。
費用を“滞納するほう”は、
・短期的な滞納〔 例 : 一維持的な口座残高の不足〕
とか
・長期の滞納〔 例 : やむを得ない事情(失職、病気 etc.) 〕
とかいう事情を持つ。
“管理費”と“修繕積立金”の滞納が長期化すると、
管理組合の財政が圧迫されて、
資産価値が低下したり、
計画的な修繕が止まってしまったりする。
そんな費用の滞納で、厄介なのは、
『滞納をしても、日常生活に直接の影響がない』
という点。
滞納しても、
ゴミ置き場も エレベーターも
使えなくなるわけでもない。
水道局とか 電気会社とかでの 心配についても、
『管理組合』が
電気とか 水道とかを 供給してる場合は、
止められる心配もない。
また、
管理組合が滞納者を訴えて、
滞納金を回収することには、大きな困難となる。
弁護士に依頼して訴訟を起こすには
費用も 労力も かかるし、
勝訴した場合であっても、
相手に資金がなければ、回収は難しい。
回収のために、差し押さえを検討すれば、
さらに費用がかさんで、
結局、『割に合わないから放置される』
という赤循環によって、滞納が長期化する
という側面を持つ。
さらに深刻なのは、『年配の滞納者』。
マンションのほかに
換金できる資産を持ち合わせてない
そんな年配の人は多い。
地方の、築年数を重ねた
そんな『高経年マンション』であれば、
売却価格が、数十万円に満たないことも
珍しくない。
そうなると、マンションを売却できたとしても、
滞納分を、売却代金で清算できない。
矯正的に売却する『競売』という方法を考えても、
滞納額よりも“売買予定代金”が低いと、
「売却しても、滞納分の回収ができるふうに見込めない」
と判断されて、競売にかけさせてくれない。
マンション管理組合の多くは、
管理の委託先である『管理会社』が
滞納された費用を、督促して回収する。
(“費用の回収”は、『管理会社』の義務ではない。)
回収が困難な滞納者に対しては、
原則で、『管理組合』が対応しなければならない。
(方法は、
電話連絡、自宅訪問、滞納のお知らせ通知 などなど …)
管理会社によっては、
「自宅訪問はおこなわない」
「自宅訪問をする先は、棟内の区分所有者に限る」
という制限をすることもある。
(『管理会社』が、“滞納の督促”を
仕事の一環として取り組んでしまうと、
弁護士法に違反するかもしれないから。)
そこで
滞納分の回収を進めるためには、
こんな要点が考えられる。
㋐ 早期の対応を考える
㋑ 外部の専門家に相談する
㋒ 予防的施策を実施する
㋓ 証拠〈エビデンス〉を保存する
(㋔ 個人的な 感情とか 事情とかには、
動じず対応する)
“㋐ ㋑ ㋒ ㋓”について
それぞれ内容を載せると、
㋐ 早期の対応を考える
《内容》
滞納が3ヵ月を超える前に、
“管理組合”として冷静な対応をとる。
“管理会社”に任せきりじゃなくて、
滞納してる人の状況を確認しながら
“内容証明郵便”の送付とかを、早めに対応する。
㋑ 外部の専門家に相談する
《内容》
外部の専門家(マンション管理士、弁護士)
と連携して、
督促の
やり方〈スキーム〉を、手引き化〈マニュアル化〉する。
その際、必要に応じて、
“滞納の督促”について、
・管理規則に条文を加えたり
・細かい規則を定めたり
ということも考えたい。
㋒ 予防的施策を実施する
《内容》
滞納が常習化しないように、
総会ででも 理事会ででも、
住民に『資金の重要性』を繰り返し伝える。
㋓ 証拠〈エビデンス〉を保存する
《内容》
請求金額にまつわる証拠を残す。
証拠になりそうなのは、
・管理規則
・使用細則
・請求を決定した総会の議事録
などなど。
管理組合にとって、滞納への対応は
精神的な重荷になるけど、
放置してれば、いずれは悪化して
『管理不全マンション』となる。
費用の“滞納”は、自分たちの資産を損ねる行為。
マンションの“管理費”と“修繕積立金”は、
建物を守って、資産価値を維持するための
『血液の循環』。
マンションに住む
世帯主(区分所有者)の全員が、
大切さを理解しなければならない。