『身内(おもに相続関連)について
こんなことで困って、機関に相談したい』
ていう人たち
ここでは3件について説明します。
★機関に相談したい例のひとつ
『もし、急な災害(地震、墜落 ほか)で
助かる見込みがなさそうな場合とかに、
自分の遺言を親族に伝えたら、
法的に認められる?
緊急事態におこなう場合は、
署名も 捺印も ないけど、それでも効力を持つ?』
というとき
【以下、説明】
緊急時の対策として、
民法の『死亡緊急時遺言』の制度を知ってたい。
死亡の危急に迫られた者が
遺言をのこす場合は、
“3人以上の証人”と“筆記”が必要となるから、
証人もろとも命の危機になる
急な災害(地震、墜落 ほか)だと、間に合わない。
けど、
電子端末(スマートフォン、タブレット etc.)が
通じて、
メールが打てれば、対応ができる。
まず、持ち分(財産 etc.)を任せたい相手に
通話をして、渡したい旨を伝えて、
相手が了解すれば、贈与が成立する。
注意点として、
口頭だけだと証明が難しいうえ、
万が一、事故とかで急逝してしまうと、
相続人(相手)が、
「書面によらない贈与』として、取り消すことが
できてしまう
という点に留意したい。
その点では、
贈与する旨を、メールで送信してから、
相手(身内ではない人も含む)から
『贈与を受ける旨』の返信が来たら、
メール自体については、
『それ(内容)の性質』と
『現代社会における機能』とか『取り扱いの実態』から、
『“書面”と見なすのが妥当である』と解される。
よって、そんな場合
署名も 押印も なくても、
『書面による贈与契約』が成立した
ということになるから、
相続人(相手)は、内容を変えることができない。
ところが、
急な災害による災難から生還した場合、
考え直したくなっても、『書面による贈与』は
もはや撤回できない。
そこで、贈与という点では同じでも、
“贈与者”が逝去すれば、
その契約を“相続人”は撤回できない。
あと、“死因贈与”には、
遺言の“撤回”について規定が準用されて、
贈与者本人は、いつでも死因贈与を撤回できる。
それは、
『できるだけ本人の最終意思を尊重する』
という理由にある。
仮に、生還後、気が変われば、
“死因贈与”を取りやめることもできる。
★機関に相談したい例のひとつ
『亡くなった親が、生前に墓地を購入してたけど
自分自身が、その寺院と揉めてる最中。
親が亡くなってから、墓石をつくるために
複数の石材店から、見積もりを取ったところ、
その寺院は“指定石材店”と契約してて、
「その石材店で墓石をつくらなければダメ」
と言われる。
「その指定石材店は 高額だから、
ほかの割安な石材店に頼みたい。」
と相談しても、受け入れてくれない。
あきらめて“指定石材店”に頼むしかない?』
というとき
【以下、説明】
お寺の墓地を使用できるだけだから、
“土地所有者”とは違って、
その区画を自由に使うことはできず、
『墓地を使用できる条件』が、問題となる。
墓地の使用権を得るとき、
『使用契約』を、お寺と締結したり、
『(墓地の)管理規則』をもらってたりしてるはず。
確認したい。
お寺の言い分を想像すると、
『使用契約』の書面とかで、
『墓石とかの建墓工事を、特定の業者に発注すること』
が
条件となってるかもしれない。
墓地全体を管理する 寺院にとっては、
宗教施設にふさわしい“雰囲気”と
調和する“景観”の維持も重要。
ということで、信頼できる業者が
指定される点では、理解を求められる。
亡くなった親御さんが、
そうした契約をしてた場合なら、従うしかない。
それでも、
経済的に困難な場合は、お寺に相談を求めたい。
死者の慰霊は、大切な宗教活動。
相談に乗ってくれることが期待できる。
なお、そんな“業者の指定”は、
『墓地使用の条件として、特定業者への注文を
義務付ける』
という意味が入ってて、
いわゆる『抱き合わせ販売』の一種。
独占禁止法は、
『相手方に対し、
自分のほう(“指定された事業者”も含む)から
商品関連を購入させて、
そのほか、
自分のほう(“指定された事業者”も含む)と
取引するよう“強制”すること』
を、“不公正”な取引方法として
禁じる。
もし該当すれば、
建墓業者を指定する契約条項は、無効となる。
『不公正な取引方法』というためには、
“不当”であって、“強制”されたことが必要。
それ寺院がイヤなら、
ほかの墓地に変更すればいいし、
業者指定条件を“強制”されたとはいえないから、
『不公正な取引方法』に該当しないかも。
業者指定についての“条件”がない場合は、
墓地の宗教的雰囲気を壊すような お墓 でなければ、
使用者が依頼した業者による工事について
お寺は、受け入れる義務を持つ。
けど、墓地を管理するのは、お寺だから、
工事に関連することついては、
事前に協議する必要あり。
★機関に相談したい例のひとつ
『友人が急逝してしまった。
すごい悲しいけど、
その友人の腕時計を気に入ってたから、
本人の生前に、パーティーで
「ほしい」と頼んだら、
「もしオレが死んだら、持ってけ」と言われた。
証人は、その場にいた他の友人たち。
(けど、
遺族が、譲ることに難色を示すかもしれない。)
そんな場合、“譲渡に関する書面”がないと難しい?』
というとき
【以下、説明】
そのパーティーで
『死因贈与(贈与者の死亡によって 効力を生ずる贈与)』
が成立したことになる。
“死因贈与”は、贈与契約の一種。
口頭の合意によっても成立する。
口頭の合意は、証明が難しいけど、
パーティーの同席者が証言してくれてて、
そのことが強みとなる。
契約は、口頭で成立可能となるけど、
贈与は
見返りを求めずに、財産を他人に渡すことから、
合意の有無をめぐって争いになりやすくて、
こんな点を目的として
・証拠のために、書面が効果的であること
・軽率に贈与するのを防止する
で、“書面”が必要とされる。
贈与が実行されれば、その効力を争えないけど、
贈与されてない時点なら、いつでも解除できる。
なお、
死因贈与には、『“遺贈”の規定』が適用される。
その“遺贈”とは、
逝去した後、
遺言に従って、特定の人に遺産をあげること。
遺言は、遺言者がなくなった後、
相続人(本人の身内とか)であっても
変更ができない。
そうすると、
“書面によらない”死因贈与であっても、
相続人(本人の身内とか)は、
贈与の話を否定できないということになる。
とはいっても、やっぱり『死人に口なし』。
本人と交わした 贈与の約束を
遺族が否定したり、
遺族から、もし、
「その約束をしてても、“一般的な贈与”であって
故人は“解除する権利”を持ってたから、
相続人(本人の身内とか)としては
贈与を解除する」
とか言って反論されたら面倒くさい。
ここは
『友人との関係を説明して、穏やかに頼む』
という、大人としても
落ち着いた進め方を選びたい。