お墓の新しい形態が出つつある。

樹木葬も、そのひとつ。

 

 

樹木葬は、1999年に

岩手県の、長倉山知勝院という寺院が

里山で始めたという。

 

 

 

 

 

 

先に、樹木葬についての

『気を付けたい点』から述べるけど、

 

 

・管理する“寺院”や“宗教法人”が破綻する可能性

など、

・契約後の問題回避まで踏まえた“選択”や“判断”

が 必要になる。

 

 

そのためには、まず、

・寺院や 宗教法人を 訪れて

・扱われる樹木層の“種類”や“特徴”を 見学して

・運営側と面談する

 

その際、

・樹木層について

に加えて

・お寺の後継者や 経営状況

についても質問したい。

 

 

将来的な経営危機への備えも必要で、

 

・契約書(万が一の場合に、遺骨の扱いがどうなるか)

の条項も確認して、

きちんと保管する

 

また、

 

・契約は自分だけで決めるよりも、

ほかの家族や親族に 最低限の合意を得たい

 

・契約後も、定期的に現地を訪問して、

寺院側と信頼を築くことができれば、

なお信用度が高まりそう

 

 

 

樹木葬でも埋葬方法は、

おもに“里山型”と“都市型”。

 

 

Ⓐ “里山型”と“都市型”

それぞれの 形態・特徴・注意点

 

Ⓑ 樹木葬で後悔しないための確認項目

 

 

それぞれの内容はというと、

 

 

 

それぞれの

形態・特徴・注意点

 

 

【“里山型”と“都市型”

それぞれの形態】

 

 

《里山型》

 

人里離れた寺などが管理する山で

埋葬される。

 

地中に他人の遺骨と合祀されるタイプもある。

 

 

《都市型〈寺院・霊園〉》

 

遺骨を骨壺に入れて、納骨堂に納める。

 

さらに、

“個別型”か“集合型”かを選ぶことになるけど、

 

 

・個別型;

 … シンボルツリー1本を、

自分だけのとこで専用する

 

・集合型;

… 1本のシンボルツリーを、

複数人の他人と一緒に共用する

 

 

いずれも、

一定の契約期間が過ぎた後に

他人の遺骨と一緒に収納されることになる。

 

 

 

【“里山型”と“都市型”

それぞれ特徴と、注意点】

 

 

《里山型》

 

 

特徴;

 

・自然葬タイプが多い

(一部、納骨タイプもある)

 

・山林のシンボルツリーなどの下に埋葬される

 

 

よくある後悔の例;

 

・不便な場所に遭って、お参りに行きにくい

 

・管理されずに、墓が荒れ放題になった

(例: イノシシが墓を荒らした)

 

 

 

注意点;

 

“里山型”の樹木層は、“都市型”とは違って

遺骨を地中に埋めてしまうため、

 

都市型みたいな“遺骨の移動”ができない。

 

それゆえ、

埋葬する区画を一定期間借りるのではなくて

永代で使うことになる。

 

そうすると、

敷地の墓所を売り切った後に収入が途絶えて、

管理に手が回らず、山が荒れ放題になるかも。

 

 

 

《都市型〈寺院・霊園〉》

 

特徴;

 

・納骨タイプ〈納骨堂に骨壺を入れる〉が多い

 

・隣接する寺や霊園が管理してくれる

 

 

よくある後悔の例;

 

・ 想像した樹木層と異なる(一般的な墓と似てる)

 

・値段がまちまちで、高価な場合もある

 

(例:

求めてないのに、高価な区画の墓を勧められた)

 

 

 

樹木葬で後悔しないための

確認項目

 

 

【共通(“里山型”と“都市型”)】

 

㋐ 運営側の経営状態は良好か

 

㋑ 家族(親族)と合意が取れたか否か

 

㋒ “宗教”や“宗派”を問わないか

 

㋓ どんな埋葬法放か

 

㋔ 墓苑の募集区画が余裕あるか否か

 

㋕ 費用は納得できるか否か

 

㋖ (ペットの遺骨と)一緒に入れるタイプか否か

 

 

 

【里山型】

 

㋗ 山奥で訪問が不便ではないこと

 

㋘ “墓苑”と“周囲の土地”が手入れされてること

 

 

【都市型(寺院・霊園)】

 

㋙ 契約期限はいつまでか

 

㋚ (“子”や“孫”は)継ぐ墓が無くてもいいか否か

 

 

 

それぞれの注意点はというと、

 

 

【共通(“里山型”と“都市型”);

以下 ㋐~㋖】

 

 

運営側の経営状態は良好か

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

施設の継承者は居るのか、

破綻するリスクを念頭に、運営側に確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

経営破綻すると、

手入れが全くなされなくなるかも。

 

 

 

家族(親族)と合意が取れたか否か

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

樹木葬を決めたことについて、

あとで親族から苦情が来ないように

事前に説明する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

遺骨を骨壺に入れずに、

直に土に埋めることに対して

抵抗を持つ人も多い。

 

 

 

“宗教”や“宗派”を問わないか

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

埋葬できるのは

・寺の宗教や宗派の信者のみか

・檀家になることが必須か

 

などを確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

入檀させられて、段過料を取られるかも。

 

 

 

どんな埋葬法放か

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

・骨壺に入れるのか

・遺骨をそのまま埋葬するのか

・“個別型”なのか “集合型”なのか

 

などを確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

後から遺骨を取り出して、改葬できないことで

 

問題に発展する。

 

 

 

墓苑の募集区画が余裕あるか否か

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

樹木葬が人気の昨今、

樹木葬墓ばっかりの墓苑もあるから、

 

多くの区画が埋まってないかを確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

値段が高い区画や、必要以上に大きい敷地

勧められてしまうかも。

 

 

 

費用は納得できるか否か

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

・不要なオプション

・高い管理費

などがかからないか、契約書を確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

一般的な墓と変わらない水準の費用が

かかってしまうかも。

 

 

 

(ペットの遺骨と)

一緒に入れるタイプか否か

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

ペットの遺骨と一緒に入れるタイプもあるから

 

それに当てはまるかを確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

ペット嫌いの人の遺骨だと、

合祀の際に親族から異論が出るかも。

 

 

 

【里山型;

以下㋗・㋘】

 

山奥でもアクセスが不便ではないこと

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

景観を優先するあまり、

あまりに不便な墓苑を選ばないように

 

(駅やバス停などからの)

アクセス状況を調べる。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

あまりに不便な場所だと

親族も友人も、お参りから遠のいてしまう。

 

 

 

“墓苑”と“周囲の土地”が

手入れされてること

 

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

・墓苑の山の管理体制

・野生動物の出没

 

などを確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

埋葬された場所がわからなくなる。

 

 

 

【都市型(寺院・霊園);

以下㋙・㋚】

 

 

契約期限はいつまでか

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

・合祀されるまでの契約期限

・期限後に延長できるか

 

を確認したい。

 

最低でも、13年以上の契約期間が望ましい。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

5年や7年で 合祀されるタイプもあって、

 

改葬や お参りが しにくくなる。

 

 

 

(“子”や“孫”は)

継ぐ墓が無くてもいいか否か

 

《(こんな内容を)確認・手配》

 

“都市型”は、契約期間が切れたら

墓の使用ができなくなるため、

実家の墓はなくなる。

 

本当にそれでいいのか、一度確認する。

 

 

《それが必要である理由・怠った場合の懸念》

 

子孫の人が、同じ墓に入れなくて

後悔するかも。

 

 

 

本人が希望するなら、

理解できなくもないんですけど、

 

想像だけで決める危険性を

把握したいですね