昨今、夏になると
連日40℃に迫る地域が続出する。
そのための“夏バテ対策”をする一方で、
もし普段から薬を飲んでる場合、
服用薬についての
意外に気づきにくい点もあるという。
どんな危険性が隠れてるかというと…
薬の副作用に『発汗作用』がある場合、
用心したい。
暑さで汗をかくのに加えて、
薬の副作用でさらに汗をかく。
けど、そのことに気付かないまま
しっかり水分をとってなければ、
脱水症状から、
震え、けいれん、心不全、肝不全、
ひどければ、意識を失うこともある。
あらかじめ防ぐには、
できれば、
枕元に『コップ1杯の水(水筒)』を置けば、
睡眠中に気付いたら、水分補給ができる。
※ 糖尿の場合は、
『スポーツドリンクの 糖分濃度』に
気を付けたい。
あと、昨今は
“冷房”のせいで汗をかけなくなった人が
いるんだとか。
そのせいで、
薬の作用がどう出るのか
わかりにくくなることもあるという。
もしそうなれば、
1日5分だけでも、朝夕の外気に当たって、
体の機能を正常に保ちたい。
◆ ◆ ◆
以下に、
猛暑に注意すべき“薬”と“副作用”について
懸念点をまとめました。
㋐ 解熱鎮痛薬
㋑ 抗アレルギー薬
㋒ 降圧剤
㋓ 抗てんかん薬・抗発作薬
㋔ 向精神薬・抗不安薬 その類
㋕ 糖尿の治療薬
㋖ 頻尿 に類する治療薬
それぞれどんな懸念かというと、
㋐ 解熱鎮痛薬
《薬の用途》 発熱・痛み止め
《薬剤名》
NSAIDs〈非ステロイド性消炎鎮痛剤〉
【懸念される症状】
心不全・肝不全 など :
(脱水による、腎臓への血流不足で起こる)
㋑ 抗アレルギー薬
《薬の用途》
リウマチ、アレルギー性鼻炎 など
《薬剤名》
副腎皮質ステロイド
【懸念される症状】
* ふらつき・しびれ・意識障害 など :
(副作用での“発汗作用”が促進されて、
脱水症状が起こることによる)
* 心不全・肝不全 など :
(脱水による、腎臓への血流不足で起こる)
㋒ 降圧剤
● 《薬の用途》が
『高血圧の降圧作用』
の場合 :
《薬剤名》
* ACE阻害薬
〈アンジオテンシン変換酵素阻害薬〉
* ARB
〈アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬〉
【懸念される症状】
* 急性腎障害(腎臓の血流不足による)
* 脳梗塞・心筋梗塞(血流低下による)
● 《薬の用途》が
『高血圧の高圧作用・利尿作用』
の場合 :
《薬剤名》
(サイアザイド系の)利尿薬
【懸念される症状】
ふらつき・しびれ・意識障害 など
(脱水症状によって、血圧が下がりすぎて起こる)
● 《薬の用途》が
『利尿作用』
の場合 :
《薬剤名》 ループ利尿薬
【懸念される症状】
転倒(低血圧による)
※ サイアザイド系利尿薬 よりも、
ループ利尿薬 のほうが
効き目が強いため、重症化する懸念もある。
㋓ 抗てんかん薬・抗発作薬
《薬の用途》
てんかん、発作、パーキンソン病
(部分発作・全般発作 いずれも)
《薬剤名》
* ベンズイソキサゾール系薬
* 新世代薬
【懸念される症状】
* 熱中症 (発汗障害による)
* 利尿作用・脱水
(“炭酸脱水酵素 阻害作用”による)
㋔ 向精神薬・抗不安薬 その類
● 《薬の用途》が
躁病(躁うつ病の“躁”状態)を鎮める薬
の場合 :
《薬剤名》 リチウム
【懸念される症状】
ふらつき・吐き気・けいれん・バランスを崩す
など
リチウム中毒のリスクが高まる。
● 《薬の用途》が
うつ病・抗不安作用・パニック障害 など
の場合 :
《薬剤名》
SSRI〈選択的セロトニン取り込み阻害薬〉
【懸念される症状】
ふらつき・めまい・しびれ・意識障害 など
(副作用の発汗作用で、脱水症状が進むため)
㋕ 糖尿の治療薬
《薬の用途》
糖尿による血糖値を抑える
《薬剤名》
アルファ グルコシターゼ 阻害薬
【懸念される症状】
ふらつき・めまい・しびれ・
意識障害・体重の低下 など
(副作用の発汗作用で、脱水症状が進むため)
㋖ 頻尿 に類する治療薬
《薬の用途》
・頻尿による尿意を遅くする
・夜間頻尿の改善
《薬剤名》 抗コリン薬
【懸念される症状】
口の中の渇き・便秘 など
(副作用からくる脱水症状による)
猛暑での、薬の副作用について
懸念点を知って、
大変なことにならないよう
予防したいですよね。