いつも、ありがとうございます。山口です。
企業の不祥事、重大な事故。
それらが起きた後には、問題を傍観してきた関係者が、しばしば非難される。
だが、そうした報道に接して「けしからん」と怒るだけでは生産的とはいえない。
「見て見ぬふり」は、人間に本来備わる特質から来ており、その意味で、自分自身の問題だからだ。
「選択的知覚」という言葉がある。
人間は、情報をそのまま受け取るのではなく、自身の信条・関心・経験に添うものだけを都合よく選択して認識する。
「見たくない」ものは「見えない」のだ。
あらゆる組織が馴れ合い、先送り、事なかれ主義と無縁でない理由がここにある。
問題はあるが、取りあえず組織は動いている。
問題を指摘すると孤立するかもしれないし、人間関係など、自分の生活にストレスがかかる。
そうして重大な問題も見過ごされ、限界点で“破裂”するわけだ。
「正義の批判力を手放してはならない」と言われた方がいるが、、、
批判力は、わがままや蛮勇とは違う。
万般の知識を求め、その基盤の上に正論を述べ、組織や社会を良くしていこうとする勇気のことだ。
そうした人・人財・組織を育てていきたい。