いつも、ありがとうございます。
アパレルに特化した人財会社インター・ベルの山口です。
業界紙を見ていると、デビュー間もないブランドがMDを大きく修正するという記事がしばしば目に付きます。
MDの大きな修正は本来、デビューから久しく経って顧客と乖離しだしたブランドが行うものだが、デビュー間もないブランドがそれに踏み切るという事は狙いが外れて空振ったから
そんなブランドは皆、デビューした時から?マーク満載。
外したポイントはターゲットやテイストのズレもともかく、開発手法と価格・価値感のギャップが大きかったのではないか。
駅ビル系ブランドではODM調達ならアパーポピュラープライス、自社開発調達ならアパーモデレートプライスというのが価値感相応の常識だが、大手アパレルが駅ビルブランドに進出するケースではODM調達なのに一段高いロワーモデレートプライスに設定する事が多い。
物がつまらない割に割高なプライスを付けるのだからお買い得感などあり得ず、空振りになってしまうのだ。
駅ビル系の人気ブランドは自社開発なのにロワーモデレートだったり、国内生産のODMなのにアパーポピュラーに抑えたりしているから、割高な新規参入ブランドが受け入れられるはずもない。
大手アパレルの駅ビル対応ブランドがどうして割高になるのか内情は想像するしかないが、百貨店価格から歩み寄ったつもりでも駅ビル価格との乖離は埋まらず、百貨店ブランドの原価率感覚(ほぼ20%)から歩み寄ったつもりでも駅ビル人気ブランドの原価率感覚(ほぼ40%前後)にはほど遠く、薄味のつまらない商品を割高に売る事になってしまうのだろう。
つくづく百貨店は法外な値付けが通るとんでもない魔界だと思うが、衣料品売上も落ち止まっているとか。
いったい誰があんな法外価格商品を買っているのだろうか・・・・・