アパレルコンサル  -イトーヨーカドー戦略PB「good day」2- | ファッション業界転職 販売職専門人材会社インター・ビュー

ファッション業界転職 販売職専門人材会社インター・ビュー

ファッション アパレル専門 総合人材サービス企業インター・ビュー
山口 芳明 の奮闘記

前回、イトーヨーカドーの「goodday」をアリオ北砂に検分したが、レディス/メンズとも衣料品売場の前面に大きく展開しており、特設ステージに多数のボディを並べてルック訴求しTVモニターでCMを賑々しく流していたから本気の取り組みなのだろう。


商品は事前にサンプルチェックした印象と同様、レディス/メンズともアメカジベースだがフィットが大味で素材やデザインに鮮度がなく、前シーズンか前々シーズンのユニクロやライトオンにしか見えなかった。


若向き狙いと言いながらミセスやアダルトまで取り込もうという全方位なパターンで今風のゆる細感がなく、レディスのアウター/トップスはS~LL、メンズはS~3Lというサイズ展開も大味なフィットを強調していた。


実際に買っているお客さんも団塊ジュニアよりかなり高齢の方(40~50代か?)がほとんどで、平場との違いを認識しているようには見えなかった。

陳列手法が凡庸で平場と大差ない事に加えて平場商品のラックが混在して区切りが見えず、レディスではミセス向き企画まであって平場商品と同質化し、「Goodday House」ブランドまで混在するという体たらくで、戦略SPAブランドと言うより平場PBの衣替えという印象が強かった。


商売気が前に出てコンセプトを崩してしまうというイトーヨーカドーの体質が露呈しており、『ユニクロに対抗するSPAブランド』というインパクトは微塵も感じられなかった。


商品開発から陳列展開まで独自のストーリーと技術体系を欠く平場PBというのが実態ではないだろうか。