60年代―ファッションが自己表現のツールとして取り入れられ生活のスタイルの一部となり、社会が活気に溢れ幸せに満ちた時代―を振り返るかのような「太陽に満ちた場所」が2012春夏のKENZOのテーマ。
会場となった、パリ区内の由緒あるカルネ高校の一室は天井が曇りガラスであるため、ランウェイはまさに自然の光を享受していた。
カラーはブルーとイエローを中心に、グリーンやフクシアの花のようなビビットピンクなど、鮮明で発色の良いものが使用された。
また、ハワイのアロハシャツにインスピレーションを得た花柄のモチーフやゆったりとしたサイズのシャツも目立ち、近年の流れであるカジュアル・エレガンスが取り入れられた。
小物では、スカーフがKENZOらしい独特のセンスの柄と色の掛け合わせで洋服を飾り、またビックバッグをクランチ風に持つ提案が目立った。
太陽のある方角へと、ヴァカンスにそのまま飛び立ちたくなるようなスタイルが、陽気な音楽にのせてランウェイで表現された。
コート・ダジュールやハワイを連想させるトロピカルな要素で満たされたショーは、幸せと自由の世界であるヴァカンスを見る者に体感させてくれ、フィナーレはそのあまりに美しい時間を夢かと思わせるかのようにシャボン玉の泡と共に締めくくられた。
公式サイト :





