アパレルコンサル  -ジョルダーノ 日本進出3度目の挑戦- | ファッション業界転職 販売職専門人材会社インター・ビュー

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香港の大手カジュアルSPAジョルダーノ・インターナショナル社が、日本に再々上陸する。

同社は1992年と2001年に進出して撤退しており、今度で三度目の挑戦となる。


今回も前2回と同様、「ジョルダーノ」ブランドでの進出となるが、今度は直営ではなくFC契約でウィゴーに運営を委託する。


10年に撤退した時点でジャパン社をウィゴーに売却していたから(7月1日付け)、その時からFC展開の合意が成立していたのだろう。


一号店を9月16日に福山市に開業。9月末には池袋にも小型店を出し、12年度中に10店舗を開設する計画だが、今度は上手く行くのだろうか。


「ジョルダーノ」はアジア各国中心に2127店舗(全社では2353店舗で内、直営が1052店/FCが2353店、10年12月期末)を展開する。

初期のユニクロがお手本にしたほどの老舗ローカルSPAだが、近年はアジアに進出したグローバルSPA勢に圧されて業績が低迷していた。


とは言え、中国ローカルの「メーターズ・バンウェイ」などに較べると品質も感性も格段に上等で、VMDのセンスなどユニクロより洗練されている(色の並べ方は「GAP」並)。


低迷していた業績も10年12月期から急回復して過去最高水準の営業利益率(14.7%)に達し、今期に入ってさらに加速しているから三度目の正直も実現性が出て来たが、ユニクロが制圧する日本市場に類似したアジアのローカルSPAが参入するのは極めて難しい。


大味加減はユニクロと大差ないのに機能性商品を持たずブランド知名度で大きく劣るとなれば、ウィゴー社が余程のローカル対応を工夫しない限り再々撤退という事になるのではないか。

ジョルダーノは三度目の挑戦となるが、フォーエバー21だって二度目の挑戦(以前は三愛がFC展開して2000年に進出し一年で撤退)だし、家具のIKEAだって二度目の挑戦で成功したのだ。


スーパーのカルフールはイオンに店舗を売却して撤退したし今度はテスコも撤退するそうだが、西友を買収して進出したウォルマートは何度も撤退の噂が囁かれながら頑張っている。


欧州ブランドなど何度も進出、撤退を繰り返したり、ジャパン社を出したりエージェントに任せたりと試行錯誤を繰り返すブランドも多い。

二度や三度の失敗では諦めないのがグローバルビジネスのパワーなのだろう。