女子サッカーの頂点に輝き、世界を驚かせた「なでしこジャパン」の佐々木則夫監督。
「身だしなみに細心の注意」「常に笑いを忘れない」など、選手の統率術に注目が集まった。
だが逆に、男性チームを指導する女性監督の存在は珍しい。
それも相手が、プライドの高いプロ集団ともなれば、苦労は並大抵ではないだろう。
米国で男子プロバスケットボールチームを率いるナンシー・リーバーマンさんは、その希有な一人だ。
彼女自身、男子プロリーグで選手として活躍した経歴を持つ。
「監督はチーム全員の尊敬を勝ち取っています」と、選手の全幅の信頼を集める。
一昨年秋、就任要請を受けた時、彼女は語ったという。
「努力して目標を達成しようとする人生から引退することなんて、できませんよ」(「クーリエ・ジャポン」8月号)
困難に挑戦する生き方を貫くからこそ、信頼が集まることを教えられる。
〝挑戦する人生〟の人に限界はない。引退もないのである。