アパレルコンサル  -追記 トランスキャリアって??- | ファッション業界転職 販売職専門人材会社インター・ビュー

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山口 芳明 の奮闘記

ブログで使った「トランスキャリア」という顧客分類が解らないというコメントを頂いたので解説しておきましょう。

まず、辞書にもウィキペディアにも出て来ませんから、これは日本のアパレル業界で慣用される造語だと思います。

起源は明らかでありませんが、おそらく96年に伊勢丹が新宿本店婦人服をリモデルした時に「トランスアダルト」という造語で新たなゾーンを定義した事が契機であったと思われます。


「トランスアダルト」はOLとアダルトの中間層という定義として使われ、30~44才と仮定されていたと思います。

今で言うならアラサー~アラフォーという事でしょうか。それが業界に定着する過程でOLとキャリアの中間層という意味で「トランスキャリア」という造語に変形したと思われます。


婦人服の客層分類ではアダルトはミセス(中年専業主婦)あるいはキャリアウーマン(キャリアを積んだ職業婦人)を指しますから、ミセスの手前をミッシー(若々しい専業主婦)とするなら、キャリアの手前は「トランスキャリア」(キャリアの浅い職業婦人)という連想があったのでしょう。

それなら「キャッシー」でも良かったのではないでしょうか

ちなみに英語の「trans」は超えて、横切って、などの意の接頭語で催眠状態とかも意味しますから、「OLとキャリアの間」の意にはならず「キャリアを超えて」の意になってしまいます。

という訳で、「トランスキャリア」は日本のアパレル業界だけで慣用される(英語圏では通じない)業界用語と位置付けられるでしょう。


キャリアウーマンやミッシー、ミセス、トゥイーンズは米国からの外来語ですが、OLは日本でしか通じない造語で、英語圏ではワーキングガールと言うようです。