90歳を超えてから詩作を始め、昨年、99歳の誕生日を前に、初の詩集『くじけないで』(飛鳥新社)を刊行した柴田トヨさん。
心の機微を率直に綴った一節一節が胸に染みる。
うれしいことも辛いことも、たくさん経験した1世紀の人生。
柴田さんは「人生、いつだってこれから。だれにも朝はかならずやってくる」をモットーに生きてきた。
「貯金」という詩は、こう始まる。「私ね 人から/やさしさを貰ったら/心に貯金をしておくの」
なによりも、『恩を知る心』を学ばなけれならない。その心がある人に停滞はない。
何をやっても伸びていく、、、
生きている限り、悩みがあり、苦難がある。それを乗り越える力は、人への感謝、恩に報いたいという一念から湧き上がってくる。
真心の励ましは、いつか相手が奮い立つ、勇気の源泉となることを信じたい。「心こそ大切」の生き方にこそ、褪せない輝きがある。