博多、大阪とターミナル百貨店の新設や増床が相次いだが、、、
これは例外中の例外新設より閉店の方が遥かに多い。
ブランド側はターミナルの一等立地や有力郊外SCに加え、
したたかにアウトレットモールへの布石を広げているが、
百貨店は郊外SC店舗が悉く失敗して新規開発計画が霧散し、
アウトレットモールには手も出せないでいる。
日本の百貨店はそうだが、目を米国に移せば
百貨店のアウトレットモール進出は急加速している。
75年から先行したノードストロムの「RACK」は89店舗に達して
なお毎年二桁出店を続けているし、、、
サックスフィフスの「Off5th」は後発ながら57店舗に達している。
どちらも初期はプロパー店の売れ残り在庫処分を主目的とした
クローズアウト(アウトレット)店舗から始まったと思われるが、
多店化するにつれてその比率が低下し、
アウトレット店用に開発したり仕入れたりした商品が主流となって
いった。
主戦場たるメトロエリアから離れ購買客層も異なるアウトレット店は
セールが頻発するプロパー店より確実に儲かると解ったからだ
ノードストロムはプロパー115店に対して アウトレット店が89店と迫り
サックスフィフスはプロパーの47店よりアウトレット店が57店と
凌駕しているから、売れ残り在庫を処分しているのではない事は明白だ。
日本の百貨店は消化仕入れがほとんどだから売れ残り在庫は
自主売場商品やオリジナル商品の一部に限られ、
アウトレット店を多店化するほどの商品供給は元より困難だが、
米国の百貨店のようにブランドメーカーから売れ残り品や持ち越し在庫を
仕入れたりODM業者から企画買いすれば、
立派にバリュー訴求力のあるアウトレット店が成り立つはずだ
(ビームスやバーニーズのアウトレットをご参考に)。
ブランドメーカーがアウトレット店を広げるのを地団駄踏んで
見送るぐらいなら、自らアウトレット店舗を積極展開してはどうか。