がれきの中に残る一冊のアルバム……
岩手・被災地の惨状を伝える報道写真である。
地震と津波が奪ったのは、人命と家財だけではない。
家族のだんらん、子らの未来、親しい人々との絆。
人生のなかで育まれた、尊い〓関係の網の目〓をも、ずたずたにした。
連絡がつかない友の名を記して、無事を祈る人がいる。
安否を気遣い、欧州から国際電話をくれた友もいる。
世界中の人々が固唾をのんで、被災者の身を案じている。
フランスの哲学者モンテーニュの言葉。
「運命は私たちに幸福も不幸も与えない。
ただその材料を提供するだけだ。
その材料を好きなように用いたり、変えたりするのは、
私たち自身の心である。
どんなことにも負けない強い心が、あるかないかで、
人は自分を幸福にも、不幸にもできるのだ」
余震の続発、避難所生活の苦労、物資の欠乏など、
事態は深刻である。
この未曽有の危難に、どう立ち向かうか。
どう乗り越えるか。
今こそ「人間の力」を示さねばならない。
それは私たち皆の課題である。
頑張る。今日も1日、今日も1日と、、、