PAL’S Bar -アパレル業態のVMDについて- | ファッション業界転職 販売職専門人材会社インター・ビュー

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山口 芳明 の奮闘記

最近の売場事情について語ってみたいと思っております。


今回は、アパレル業態のVMDについて特に語ってみたいと思っております。

昨年からというか継続的な傾向ではありますが、、、
本当に似た商品・似たような売場が多くなってきました。

特に大手セレクトショップ系は店舗ロゴを隠すと、

殆ど一般のお客様目線では店舗の見分けなど付かないでしょうね。


VMDのVMには、ヴィジュアルマーチャンダイズと、ヴィジュアルマーケティングの2通りの意味が含まれているのですが、

あまりにトレンド要素を同じ解釈?真似?的に進めていくと同じ館内でも、こうまで似たような商品と売場が作れるのかと、ある意味驚き実際に出店した、方々はどう感じたのかと思うことがあります。


特に二子玉川ライズはその傾向が大きく、店舗ではなく、商品で売場を選ぼうとしても似た商品があまりに多く展開されている結果、

結局値段で選んでいるお客様を多く目にしました。


VMDではなく、MDの問題点が大きいと思うのですが、

VMDに力を入れる?ということが、表現は間違っているかもしれませんが、かえって同質化を招いているようにも感じてしまいます。


これには、商品や売場作りの情報が一般的になってきており、書籍やセミナーなどで話される内容も、画一化しているということが原因のひとつにもなっていると考えています。


例えば一般的な陳列のルールなら、「小さいものは上に展開」というルールがありますが、

商品の視認性だけを考えるならば、上に大きな商品を並べた方が無駄なPOPをつける必要も無く、商品のみでも通路からの視認性がグーーンと向上します。


特にスーパーやドラッグストアでのゴンドラ什器では、大きな商材を上に
中段に小さい商材、下段に中サイズを上向きに陳列する。

こんな、方法を導入すると売り場の方々も驚きはしますが、

実際に目で見て手に取ると、「コッチの方が良い!」と即決で陳列のルールが変更されていきます。


やはり、考えずにルールや一般的になっている情報に頼るコトが売場作りに置いても一番怖いことなのです。

また、トレンドのマーケティングを行えば、企画に関するリスクは軽減されるかもしれませんが

今現在の動向をみると「世の中に無い価値を提供する」っていう本質からは少し外れてしまっている動きが王道となっています。


全くもって高尚なことを言うつもりもありませんがもっと自社のアイデンティティーや、ブランドのアイデンティティーを強烈に訴えて行くことを楽しめる商品と売場作りが出来るといいなぁと思います。


学ぶよりも生み出す、真似るよりも真似されるコトがファッションの楽しみですからね。


アパレルウェブより