吉田松陰は、大情熱で維新の英傑たちを薫育したことで知られるが、ユーモラスな一面もあったようだ。。。
例えば、松下村塾の増築工事を行った時のこと。
塾生の品川弥二郎が、はしごの上から誤って壁土を落とした。それが松陰の顔に当たった。
恐縮する弥二郎に対し、一言。
「弥二よ、師の顔にあまり泥を塗るものではない」。
時に、議論が白熱する松下村塾にあって、しゃれや冗談をひねる松陰の人柄が、雰囲気を和ませた(一坂太郎著『時代を拓いた師弟』)。
どんな分野であれ、真剣でなければ大事は成せない。
だが、気負いや力みがあれば逆効果に。
スポーツでも、陸上の「微笑み走法」、野球の「微笑み投法」などの効用が説かれるように、ほどよい精神の開放感が実力を全開させる。
笑顔と励ましの声を掛け合い、朗らかに出発だーーー。