2014年9月に見たライブ | 音楽偏遊

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最近見たライブや気になるアーティスト、気に入った店や場所など偏った嗜好で紹介してまいります。アーティストさんへの言及などは、あくまで私個人の見解であり、特に中傷や攻撃を意図したものではないこと、ご了解下さい。

はや9月。時がたつのは早いものです。

9月4日は楽しみにしていた荒牧リョウのワンマンライブ……だったのだが、急遽出張で行けなくなってしまった。先月、同じパターンでまささんが来れなかったのを人事のように「残念だねえ」と話していたら、まさか自分が同じ轍を踏むことになるとは。

人生、一寸先は闇です闇闇闇


そんなこんなで9月上旬はほとんどライブい行けなかったな。せめて先月書いた川口千里とたをやめオルケスタが出演した東京JAZZ FESTIVALには行きたかったのだが、それも果たせず。うーん、悲しいぜ。

しかし、10日にはライブハウスに復帰(客としてだけどw)クラッカー

それも今注目の若手女性シンガーソングライターが集まった渋谷gee-geの4周年イベントで。こいつは間違いなく見られてラッキーなイベントだよ!!NIKIIE、小南泰葉、ヒグチアイ、杉恵ゆりか、コレサワ、さゆりまで付いてきて(笑)皆メジャーか、メジャーに最も近いアーティスト。これだけの顔ぶれが一堂に会すことなんて、今後、めったにないのではないかな。

21日も諫山実生や高田梢枝が出ちゃうんだから。これは聞きにいくしかないじゃないか。

なぜO-EASTでもQUATTROでもZEPPでもNHKホールでもない、客席100ほどのライブハウスgee-geで実現できたか。それは彼女たちの無名時代から目をかけ、活躍の舞台を提供し、助言し励ましてきたブッキングの鉄平さんがいたからこそ節分お笑い芸人としては知らないが、「日本一の女性シンガーソングライターおたく」という自称に嘘はない。少しでも実力がありライブ活動しているインディーズの女性シンガーソングライターなら、知らない存在はないのではないか?

アイドルは対象外というところも素敵!信用できる。すでにメジャーのNIKKIEも、小南泰葉も、そのほかも鉄平さんを恩人と言う。これから活躍したいという女性シンガーソングライターの卵たちも、噂を聞きつけて鉄平さんのところを続々尋ねてくる。

こうして渋谷gee-geでは4年前から毎月10本以上の鉄平さん企画イベントが開かれ、毎回4~7人程度の卵たちが自らの歌を披露している。その中からヒグチアイやコレサワや杉恵ゆりかが巣立ってきたのだ。gee-ge以前も、7th floorを中心に何年にもわたって同様のイベントを大量開催してきた実績は強いよね。

ちなみにぶっこみアクトで登場したさゆりの歌力と潜在力は素晴らしい!間違いなく若手の中で大きく頭角を現すだろう逸材だ。もしかしたらMiwaの跡を継ぐのは、彼女かもしれないから要チェック!!


しかしこのイベント、個人的にはトリの小南泰葉を見ずに離脱。毎月恒例のMidweek Burlesqueのイベントへ流れたのだけどねフラメンコ こないだも書いたけど、バーレスクの妖しさ、魅惑される踊り、エンターテイメント性はなまじっかのアーティストよりはるかにインパクト強いので、これを見ずにはいられないのです。

9月はやはりMiwa RockとEvaさんの演目が、特に目を惹いたねー。安定の実力!



さて今月はほかにも、こんなライブをみてきたぞ。

     音譜     音譜     音譜


1日(月)おつぼねと呼ばないで@関内BBstreet
Kayo、保刈あかね

10日(水)『鉄ロックフェスティバル特別編!!!』~渋谷ジージ4周年記念スペシャル~@渋谷gee-ge
NIKIIE、小南泰葉、ヒグチアイ、杉恵ゆりか、コレサワ 【ぶっこみアクト】さユり
     ダウン     ダウン     ダウン
MIDWEEK BURLESQUE vol.14 –Harvest Moon-@渋谷7th floor
Miwa Rock、Rice the Frogmama、Gummo、Dolly Tartan (from Scotland)、Violet Eva (紫ベビードール) 【Drag Queen】Scarlet

11日(木)Lady Madonna !!@代々木Zher The Zoo
野佐怜奈とブルーヴァレンタインズ、RIS、浜田マロン
     ダウン     ダウン     ダウン
good night garden@原宿 strobe cafe
郁彩、VOLMUSIKS、コレサワ

14日(日)TKCスキャンダルvol.3~ヒグラシー赤木は夜に鳴く!夜明けのブレスレットイットビー!!~@渋谷7th floor
歌劇団タンゴアカシアーノ / 世田谷ボーイズ / イヌスターヅ / Meshibe / 紫ベビードール / 南国ペヤング

19日(金)『鉄ロックフェスティバル!!! vol.169』~九州万歳スペシャル~@gee-ge

石原有輝香/ILU GRACE/健太康太/yuri/ななみ【ぶっこみアクト】HALCAN

21日(日)『鉄ロックフェスティバル!!! vol.169・9』~ジージ4周年記念スペシャル~@諫山実生/高田梢枝/松室政哉/さゆり/村上紗由里/healah

22日(月)essence@渋谷 LOOP annex
野佐怜奈とブルーヴァレンタインズ/仮谷せいら/SAWA/さいとうまりな/The Drugstore

24日(水)SunShine@代官山 LOOP
琵奈子/畑崎大樹/boogiebabys/SENGEN./晴れたらサスペンダーズ

27日(土)TarO&JirO ワンマンライブ-Landing in the city of Tokyo-@下北沢 GARDEN

30日(火)circle@代官山 LOOP
VOLOMUSIKS/ユラリ/嘘とカメレオン/WELBECK/i nou vory


     音譜     音譜     音譜


さてさて今月見たライブで一番インパクトがあったのは、やはり「TarO&JirO」のワンマンだ。

タロジロ。犬の名前みたいだから聞かずに誤解している人、多いと思うけど、彼らの音楽は激熱ロックだ!!しかも超ストイック。兄弟のツインアコースティックギターだけなのに、圧倒的なビート、密度の濃い楽曲、引き込むボーカルとステージング、その攻撃性で熱くならずにいられない。

去年、2013年のインディーズバンド世界大会の日本予選で優勝、そして12月にメジャーデビュー。2012年に路上で彼らと遭遇し、その少し後に偶然ライブハウスで見かけてから、一発で惚れたバンドのひとつ。少し聞いただけで、その圧倒的な実力、パフォーマンス、緊迫感、衝動に心をもってかれてしまった。

この日がメジャーデビュー後、初の東京ワンマンだった。逃す手はないだろう。

彼らの音楽活動のスタートは日本国内ではない。音楽をやろうと決めた兄弟は一路海を超え、欧米で路上しまくった。最初からロックの本場で勝負を挑んだのだ。耳の肥えた客に磨かれ、破天荒に様々な難題にも正面からぶちあたり、そして欧米のフェスなどに呼ばれるようになるなど自力だけで昇ってきた。日本には逆輸入なのだ。

なぜ彼らが日本に帰国したのか分からない。ただ本場で磨いた自分たちの音楽が、日本の音楽シーンにどう位置づけられるか確認したかったのかもしれない。

間違いなく、かなり上位に位置づけられたといえるだろう。あれだけ隙がなく攻撃性に満ちたロックは、日本のバンドからはめったに聞けないのだから。


この日のライブはのっけから攻めまくる。スタンディングで埋まった観客をあおり、高揚感を高めるかのように。TarOのギターとJirOのアコギ&キックドラムが、激しくぶつかり合い火花を散らす。

二人の声が重なり、はもり、掛け合い、再びユニゾンで激しく攻め立てる。一瞬の緩みもなく、聞くものに緊張を強いる。そしてはじける。

「ペロリナ・レボリューション」などの楽曲では、コール&レスポンスで客席の歌声と一体になってサビメロをリピート。路上で昔よく歌っていたという「Cube」には鳥肌が。初めて彼らを聞いて惚れた曲がこれだからねー。今でもこの曲の格好良さは色褪せない。

もの凄い盛り上がりで幕を閉じたワンマン。圧倒的なパワーに興奮冷めやらず、余韻の長さも半端なかった。

     カラオケ     カラオケ     カラオケ

さて、今月はこれくらいで。

ちなみに今月一押しニューフェース、女性シンガーソングライターは「ななみ」。19日にまたまたgee-geで見た九州万歳スペシャルイベントで、その絶唱を堪能したけど、彼女のボーカルはすごいよー。

まあ今さら取り上げるのも何なんですが、10月8日にメジャーデビュー決まりました!おめでとうクラッカーパチパチパチ拍手♪

このドキュメンタリーを見ると、彼女の背景がよく分かるよ。
https://youtu.be/gf-5OwFObtM

こうした才能が次々と出てくるから、ライブハウスでの宝探しが止められないんだよね。ななみの将来が楽しみだ。ガンバレー。