2012/2/10 斉藤麻里、ヒグチアイ、関取花@gee-ge | 音楽偏遊

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最近見たライブや気になるアーティスト、気に入った店や場所など偏った嗜好で紹介してまいります。アーティストさんへの言及などは、あくまで私個人の見解であり、特に中傷や攻撃を意図したものではないこと、ご了解下さい。

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「フリージアとショコラ feat.テッパン!Singirl公開収録ライブ#2」@渋谷gee-ge
出演:斉藤麻里、ヒグチアイ、関取花
司会・進行:川合鉄平
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この日は、渋谷Oグループ企画、全国100近いライブハウス連動の女性シンガーイベント「フリージアとショコラ」の開催日。見たいアーティストが沢山の箱に分散してしまい、どこに行ったものやら非常に悩ましい夜に。僕も10ヵ所ぐらい行きたい所があり、最後まで悩む。

例えば、半崎美子、熊谷真実、竹仲絵里、日食なつこらを揃えた渋谷duo、Rihwaや倉沢桃子、はるのまい、千佐真里奈らが出た四谷天窓、幸美美佳と斉藤利菜のツーマン@上野BRASH、マリエらが出演する新宿FREAK、bomiのリリパとなった渋谷Chelsea Hotel、大石由利香や小林未郁らアダルト路線の渋谷Songlines、島崎智子と矢野絢子の個性派激突ツーマンとなった7thFloor、Jiminy Cricketらの若さが弾ける渋谷O-WEST、そして、小柳ゆかりのラストライブとなった渋谷Guiltyなどなどだ。

特に小柳ゆかりは、この日をもって活動休止。最後に「ウソツキと三日月」や「scilla」「呼んで」を生で聞いておきたかった。しかも、この日は「scilla」のレコ発。購入しておきたかったなあ。あれは、桑井麻友の爆発的なピアノと小柳の浮遊感が相まって、一生聞きたい名曲だったのだ。ああ、惜しiい。まだ購入できる術は残っているのだろうか?

そんな中、この3人が揃い踏みするなら「ここか」と自分を納得させたのが渋谷gee-ge。斉藤麻里、ヒグチアイ、関取花だからなあ。しかも、鉄平さんが始めた深夜ラジオ「テッパン!Singirl」の公開収録で、普段見られないようなガールズトークもあるというし。

gee-geに来てみれば、閑散とした空気。やはり、お客さんが分散してしまったのだね(笑)

それだけに冒頭の企画説明と本日の出演者紹介で、鉄平さんも力が入っている。お客さんも、いつもよりも大きな手拍子や合いの手で盛り上げた。

ライブの1番手は関取花。

その声、歌の力は、あいかわらず圧倒的だ。ギター弾き語りで、弦の音は素朴ながら、どこまでも突き進むような強く澄んだ声が、ぐいぐいと彼女の世界観を押し広げていく。何者も逆らえず飲み込まれていく。トークはぐだぐだなんだけどね(笑)

1)汽車のうた
2)ラッタレ
3)塀と宇宙
4)石段のワルツ
5)めんどくさいのうた


2番手はヒグチアイ。

歌い始めた1曲目の途中で「アレ?」っとなる。歌詞が違うのだ。音譜あのころの私 若かった音譜というくだりが、確か音譜それでも私を好きだった音譜という内容に。どれだけ自分を好きやねん?笑

MCで「あの頃の自分は、無茶なことも色々してたけど、そんな自分がいま、とても好きなんです」と解説。大人になるって苦いことが多いと、改めて感じてるのだろう。そりゃあ、青い日々は記憶のなかで輝き続けるさ。

この日はなんとフジテレビの深夜番組の取材も入っており、彼女のステージをカメラがずっと撮っていた。3月中旬の放送らしいが、ヒグチアイが深夜とはいえ全国区のテレビで流れるという。感動だな。

そんなテレビを意識したのか、前半は丁寧に歌っており、感情表現の細やかさも伝わってきた。ただ、ちょっと物足りないかな、などと考えていると、「黒い影」の後半ぐらいから突っ走り始めた。やはり、そうでなきゃヒグチアイじゃない。

力強く、それでいて情感たっぷりに、心を激しく揺さぶる。それがヒグチアイだ。

ただ今の彼女は、ダイナミックに歌ったからといって、細部が疎かになったりしない。「東京」「ココロジェリーフィッシュ」と最後はたたみかけたが、それでいて歌に芸術性が滲むように。作品を表現しているのだ、という意識が以前よりもぐっと強くなっている気がする。

しっかり成長ぶりを見せてもらいました。

1)青い春
2)さっちゃん
3)黒い影
4)東京
5)ココロジェリーフィッシュ


そんなパワフルな二人を差し置いて、この日一番のステージで魅せてくれたのが斉藤麻里だった。

1・26リベンジワンマンから2週間の休養を経て、再び始動した彼女の最初のライブ。フレッシュであり、かつ以前よりも力強さを感じる素晴らしいステージ。鉄平さんもヒグチアイも大絶賛で、本当にその充実ぶりに感動した。

1曲目から彼女は全てをさらし、心のたけを込め、音楽を紡いでいく。その歌は心にまっすぐに飛び込んでくる。少しも目を離せない。それでいて目が合うとおのれが恥ずかしくなる。ここまで潔く裸になってぶつけてこられるとは。あのワンマンを経て、本当にアーティストとして一回り大きくなったのかもしれない。

1)夕焼けセンチメンタル
2)タイムカプセル
3)Baby Love Song
4)また会いましょう
5)ダイブ

その歌を聞いていると、様々な情景がまざまざと目に浮かぶ。感情移入してしまう自分を止められない。やられた!

この日のライブが、1年後の1月26日に開く500人ワンマン@渋谷O-WESTへの第一歩。幸先よいスタートを切ったと思う。


3人のライブ後は、ラジオの公開収録トークコーナー。

即興で「テッパン!Singirl」のジングルを3つ作るコーナーでは、さすがミュージシャン。ちゃっちゃっと、フレーズを決める。関取花も「できない、できない」と言いながら、ピアノの前に座ってパラパラ弾いているうちに「こんなのどう?」とひねり出した。やるね。

男性の好みでは、斉藤麻里「一重で食べ物の好き嫌いがない人」とヒグチアイの「骨がしっかりした人」が印象的。なんで、ひとえ?なぜ、骨?笑

鉄子による女らしさ調査では、半身浴やネイルに時間をかける斉藤麻里が断トツで女っぷり評価。一夫で関取は………藁

最後は、バレンタインに本命チョコを渡し、自分を振り向かせるコント(じゃないけど、笑えた)。麻里ちゃんの部のみんなにチョコを渡しながら、本命の先輩だけ耳元で「先輩だけ、特別なんですよ」と囁く戦略が他の二人もお客さんも唸らせた。やるねー、さすが年の●●w

そんなこんなで、楽しいイベントでした。

この模様は2月18日(土)27時~放送です。