最近、不調が続いている。飲みすぎなのか、睡眠不足なのか、仕事が忙しくなってるからか、まあ複合要因なのだろう。そのせいで、ブログ更新も途切れがち。ライブも何日か行けず、すっきりしない日々が続いた。
その中で昨夜、5日ぶりぐらいにライブへ。まあ、その位のペースの方が健全かもしれない、笑。
例のごとく行きたいライブは数多かったが、西新宿navicafeでまったりすることに。で、今夜も渋谷めぐみを聞く。最近は、彼女&サポートの高田さん、三井さんと会うと、くつろぐ。マイホーム、マイリビングみたいな感覚(笑)
この日のnavicafeはツーマン。最初に登場したのは、JamstownMagicだ。
女性ボーカル「erico」に、パーカッション横溝あつし、ギター&コーラス伊藤ゆういちの三人組。アコースティックでポップな音楽が魅力的。特に楽器の2人の演奏が楽しい。
1)風の強い日
2)音楽の魔法
3)空と君のラヴソング
4)銀の月跡?
5)puertnatalesにて
6)夕星
?なんか他にも歌っていたかも。個人的には、CDに入っていないが、PVがyoutubeにアップされている「音楽の魔法」は結構好きかも。いきものがかりのような素直なポップスで好感できる。疾走感もあり、アップテンポな曲が似合っていると思うが。
また、ボーカルのericoが南米チリの最南端の近くまで旅したときに作ったというpuertnatalesにて、という曲から多少なりともラテンの風を感じた。
彼らの歌はとても素直。そのことで逆に特徴に欠けるきらいがあり、物足りない感想を抱いた。ericoのボーカルには強さや際立つ個性があまりないので、彼らにしかできないオリジナルな音楽や楽曲の空気感をしっかり打ち出さないと、多くの人の心を捉えられないかもしれない。
そのヒントはpuertanatalesにあるのかなと思う。ラテンなり、もう少し広くワールドミュージック的な、ノンジャパニーズな無国籍音楽を志向したら面白いと思うのだけど。パーカッションの彼がいれば、できるような気がするが。
僕の頭にあるのは、「iora」というグループ。JamstownMagicにこそ、iora的な要素を欲しいなあ。
ioraのライブはものすごく燃えるし、楽しいよ。もちろん、まだまだ出し切っていないericoちゃんが、一皮む二皮も剥ける必要があると思うのだが。その才能はある気がする。
さて、休憩時間を挟んで後半戦。
渋谷めぐみ on stage だ。
今宵のサポートは先にも書いたが、ギターの三井さんと高田さん。この二人によるツインギター伴奏、回数を重ねてきたことで、お互いの手の内を把握し、息が合うようになってきた。その熟成が今夜は素晴らしい好演につながった。
今夜は、高田さんが初めてクラシックギターを持ち込んだことで、アコギの三井さんとの住み分けが一層明白に。柔らかいナイロン弦から紡がれるアルペジオが、今夜の見せ場をいくつも演出した。アルペジオといっても、そこは熟練の高田さんのこと、超絶なスピードで基本的にロック調にアレンジした楽曲にグルーヴを作り上げていく。アンコールのDEEPでは、それが最高潮に達し、拍手を呼び起こしたほどだった。
奔放になりかねないその高田さんの演奏を、がっちりと受け止め音楽に芯を通したのが三井さんだ。スチール弦で刻むコードは切れ味鋭く、聞く者の心を駆り立てる。そして高田さんのリフが終わろうとする瞬間に、すっと入れ替わり、自らも新たな見せ場を作り出す。入れ替わり立ち代り、達者な二人の演奏が交差する見事な伴奏だけでも、かなり聞き応えがある。
そこに、伴奏が良ければ、それを上回る声を聞かせてくれる渋谷めぐみのボーカルが、走り出す。navicafeは小さなカフェなのでPAに限界があるのが残念だが、今夜の彼女は調子が良い。
前半戦は抑えたバラードやカバー中心の構成にしていたが、初めて彼女を聞くJamstownMagicのファンの中からも「うまい」という呟きが漏れ聞こえてくる。
そして終盤、「ユメオチ」でお客さんみんなにサビの振りをリクエストし、一緒に踊りながら歌うころには大きな手拍子が広がり、会場にも一体感が。
ラストの「dejavu」でも、かなりテンポの速い曲ながら細かい手拍子がパーカッションのように広がる。それが演奏を下支えし、ハスキーながら憂いと力強さが共存する彼女の素晴らしい歌声が、ぐいぐいと音楽を引っ張っていく。ドラマチックな展開だ。
お客さんの数が少ないから盛大というわけにはいかないが、当然のように広がるアンコールにのせて歌った「DEEP」は今夜の最大の見せ場に。ものすごく盛り上がった。いいライブだった。
1)magic
2)trap
3)秘密
4)ビールの神様(トイレの神様かえうた)
5)三日月(絢香カバー)
6)真実の花
7)ユメオチ
8)dejavu
en. DEEP
今夜の2組には共通点があって、どちらも溝の口で路上をよくやっていること。そして、どちらも「音楽の魔法」がキーワードの楽曲があるという点だ。先に書いた通り、Jamstownはそのまま日本語、渋谷めぐみは「magic」というタイトル。かたや、いきものがかりのようなポップス、かたやジャジーなアルコールの匂いがプンプンする大人のミドルロック?面白い対比だった。
そして、やはり、渋谷めぐみはいいなあ、と再認識。プレゼンテーションというかコミュニケーション面がネックなのだが、彼女の音楽は間違いなくいいですよ。