連休で(といっても昨日も今日も仕事してますが)ゆとりがある今、書かないとね。でも多分、この間に10以上のライブ見ているはず。すぐ書かないと、記憶が混同してしまうんだよなあ。
という事で、まずは今夜の渋谷gee-geで見た「鉄ロックフェスティバル!vol.41」~ゴールデンウィークスペシャル!!!~について。
出演は順に竹澤汀、山田良子、伊禮恵、花粉症姉妹、見田村千晴、小柳ゆかりという6組。うーん、壮観。特に後ろ3組はまさにMy Favorite

1番手は竹澤汀。のびやかで、一気に高音のファルセットまで伸びていく透明感ある声。そして、その高音が響く、響く。一気に引き込むねえ。ピアノ弾き語りで2曲、ギター弾き語りで4曲だったかな。そのポテンシャルは高そうで、今後楽しみかも。
1)クラゲ
2)だから今夜も夢をみる
3)ミルクティー(UAカバー)
4)ふるえながらキスをして
5)東京タワー
6)レイトショー
2番手は山田良子。今日、1番ぶっとんだ~(笑)とてつもない奇才かも。
奇抜な女性アーティストは鉄っちゃんイベントでも、他のライブハウスでも度々目撃するけど、高いクオリティーでそれをしっかりまとめている?歌手は、実はあまりいない。その中で、好き嫌いは別にして、彼女はレベル高いよ~。すごい才能では。
昔、流行った「たま」という男性グループいたけど、あんな感性で、オガワマユの声をさらに高音域に持ち上げて、不思議メルヘンな曲を歌わせたような。まあその声だけで好き嫌いが分かれてしまうかもしれないけどね。猫のような目がピカリと光り、八重歯でにっと微笑むそのキャラも面白い。なんで、奈良からこんな異才が飛び出したのか、そこ興味あるな。
セットリスト(といっても曲名は不確か。でもタイトル面白そうでしょ)
1)夜の唄
2)いかれウサギ
3)トムソーヤぼうや
4)アダムとアンナのワルツ
5)ドッペルゲンガー
6)Ordinary Day
7)メリーさんソング
3番手は、一転して正統派の美声なギター弾き語りシンガー、伊禮恵 from 大阪。まさに正統派。きれいで、はかなげな声で歌う、心が揺れるようなバラードに思わず聞き入ってしまう。山田良子からのギャップの大きさに、客もほっとしたのでは(笑)見事にシーンとなって、聴きほれていました。
セットリスト
1)愛しい人
2)もっと
3)春怨(かな?)
4)キレイナモノ
5)新しい朝
声や歌唱力が、森恵に似ているかなと聞きながら思った。ほめ言葉ですよ。
さあ、そして4番手に待ってましたの花粉症姉妹が登場だ。4月のライブ聞けなかったから、1年ぶりだ。
言わずと知れた木下直子と戸城佳南江のユニット。花粉の季節だけ現れる初鰹のような存在(笑)僕もこのユニットで聞くのは今年初、3年で3度目かな。毎年1回ずつだね。2007~2008年ごろは、シングルも発売し年に何回もライブしていたようだけど、それ以降は年1~2回限定。こうして聞けるのは貴重なのです。
それにしてもこの2人の実力派中堅ピアノ弾き語り女性シンガーソングライター(長い、笑)。東京の女性インディーズシーンではある意味、中核的な存在。人脈図を書けば、ちょうど真ん中辺りになるのではなかろうか。ベテランと若手の中間というだけでなく、ここgee-geやnomad周辺で活発にソロで活動している女性アーティストの多くが、この2人からたどれそうなのだ。
シミズリエ、吉村かおり、坂本麗衣、横田良子、谷口深雪、見田村千晴、斉藤麻里、ヒグチアイ、菅田紗江……と、どんどん広がるだけでなく、男性ミュージシャンもムラタトモヒロ、笠間洋平、誇太郎、まあびぃ……。追っていくのも面白いよ。
そんなソロで実力たっぷりな2人だけに、コーラスワークも秀逸

セットリスト
1)あなたのうた
2)青空とドライブ
3)おかえり
4)モウモク
5)南風と太陽
さあ、今宵のライブも終盤、5番手に登場したのはirresistible!! 見田村千晴だ。
もう、多くを語らずともその存在感、強く魅惑的な声、迫りくる歌唱力は幅広く知り渡りつつあるのではないか。あれだけ声が出たら気持ち良いだろうなあ。本人も気持ち良く歌い過ぎ(笑)もはや傲慢かましてよかですかーっ、といった大物の風情さえ漂う今日このごろだ。
1)静かな今日の唄
2)だから君に恋をする
3)On the Stage
4)始まり
5)Love Song
この「始まり」という曲は、自主製作ミニアルバム「Signal」に収録されていて前から好きな1曲だったが、昨年のタワーレコード主催新人アーティスト発掘コンテスト「Knockin' On TOWER's Door」で見事2位を獲得。タワレコが金を出してプロデュースし、改めてタワレコ限定シングルとして今年3月2日に発売された曲。じっくり目をつぶって聞くと、感動するよ~。
そのほかは、最近あまり歌っていない曲ばかり。いやー懐かしいです。「だから君に恋をする」のブーブーとか、「Love Song」のラストの生声とか。彼女の実力はすごいよ。今日のステージは少しラフだったけど、丁寧に気持ちを込めて歌っている時の彼女の凄みは、図抜けて素晴らしいよ。
そして、「始まり」の販売実績が認められて?なのか分かりませんが、ついに6月22日に再びタワレコからアルバム「いつかのように」が発売されます。まあ、アルバムは前から出すよ~とアナウンスがあり、それが6月だよ~という情報も漏れ伝わっておりました。ついに本人が初めてかな、ライブで発売日まではっきり告知したのは。いや、ワクワクするね。前から決まってたんだけどね(笑)
当然、タワレコで予約済み。今から待ち切れません

そして、トリを飾ったのが小柳ゆかり。そんな見田村千晴に引けをとらずに、僕が最近気に入っているアーティストだ。
最初、その声は幼い感じがする。なのだが、歌わせるとすごいんです。メリハリある歌唱、浮遊感というか独特の空気感、サビでの迫力。いずれも力強い。前にも書いたけど、清家千晶のようなアーティストになれるのではないか。すごいポテンシャルを感じる楽しみなシンガーなのです。
1)宿り木
2)ウソツキと三日月
3)熱病
4)東京doll
5)想
6)silla
現時点で彼女の代表曲といえる「ウソツキと三日月」は、もう感動的。そのメロディラインのなんとキャッチ―なこと。柔らかく引きこみながら、小さな景色がするすると広がり始め、やがて広大無辺な宇宙の中に浮遊させられてしまう感覚。この楽曲の構成力は見事で、それに輪をかけて、彼女のまさに宇宙を感じる広がりのある歌いっぷりが、いやはや何ともすごい。
また震災後に作ったという最後の曲「scilla」。麻友さんの岡本太郎のような爆発力と芸術性を感じるピアノ伴奏。ガガーンと響くその旋律の上に、彼女がのせる歌は慟哭のよう。彼女が作り出す張りつめた緊張感に圧倒される。
連休のど真ん中、とても楽しい夜になった。見田村千晴も小柳ゆかりも、本当にこれからが楽しみ。この2人に、やないけいこと宝美を加え、トリは清家千晶が出るようなライブ見たいなあ。鉄平さん、ブッキングしない?