その形容詞がこれほど似合う人間を、僕は知らない。アーティスト限定でなく、人間として。日本語にうまく訳せないのだけど、”好感”

そう、SHUUBIだ。釣り込まれるような笑顔がとてもチャーミングで、明るく、でも繊細で、シンガーとして素晴らしい才能を持ち、弾き語りのピアノの腕も卓越。おしゃれでお茶目でセンスがある。それでいて遠い存在でない=ものすごく親しみやすく、おおらかでポジティブ。ぷぷっ、褒め過ぎか(笑)SHUUBIには読ませられんな。
勿論、ライブで見せる顔やSNSのコメントなど外向きの表情しか知らない。実像は、きっとずっと人間臭いはず。だけど彼女の歌を聞いていると、そこから立ち上がってくる主人公の姿が、まさにSHUUBI本人とあまりにシンクロしている。こんな曲を作る人間の心が曲がっているとは、どうにも思えないんだよねえ。
ということで、彼女が昨年10月に発売した新アルバム「I Love, Your Love」リリースツアーのファイナルが開かれた、渋谷duo Music Exchangeへ。きれいに晴れ渡った空に、またまた見事な満月がキラリと輝くワンマン日和だ。
10月のレコ発ワンマン@代官山・晴れたら空に豆まいてもすごく感動的だった。その時購入したアルバムは、その後何度も聞いて、イントロでほぼすべての曲名分かるし、歌えてしまう。ぷぷっ、こりゃあ十分に熱心なファンの一人だ。言い逃れできないわ(笑)
昨秋は、レコ発前の宣伝で、オープニングアクトとして「月見る君想フ」と「晴れたら空に豆まいて」に出ていたけど、それも見にいってしまったもんなあ。その後に、渋谷O-Westのライブも見たなあ。昔、Flower Voicesという今は無き表参道FABであった恒例イベントで彼女を見てからだ。まさか、こんなにはまるとは、あの時は思っていなかったわ。
さて今夜は、僕が見たライブハウスの中では一際大きい箱でのワンマン。でも当然のように満席で、立ち見も多数。さすがです。みんなSHUUBIが好きなんだなあ。
開演時間を10分ほど過ぎ、会場が暗くなるとステージ正面のスクリーンに、昨年末に神戸で撮影してきた「宝物」という曲のPVが。この曲は1年位前にデビュー10周年でリリースしたシングル曲で、今回の「I Love, Your Love」にも収録されてる代表曲。
自分にとって一番大事な想いと思い出、大切な人々。そうした大切な「宝物」を歌っており、彼女自身とても思い入れを持っている。それをなんとあの映画監督の石井聰亙、改め石井岳龍氏が、神戸の港を見晴らす北野異人館のような邸宅を使って撮影。グランドピアノを弾きながら歌うSHUUBIのセピア色の映像がとても美しい作品に仕上がっている。
PVが終わると、ドラム野口氏、シンセ森氏に続いてSHUUBIが登場。大きな拍手に、今日のお客さんが彼女を相当楽しみにしていたとわかる。今日はキーボードに座った彼女のきれいな前奏から、恒例の「
ようこそ」を歌い幕開け。この小曲でいつもぐっと心をつかむよね。
そこからは怒涛のソング&トーク(笑)。アンコールを含め、歌ったのは新アルバム収録の全12曲と、洋楽カバー1曲、その他のオリジナル5曲など計18曲。素敵な楽しい一夜でした。
1)Miss&Mr. Baby
2)I Know
3)Excuse Me
4)星屑よけてクロールしたら
5)ふたつの星
~MC~
アルバムプロデューサー森さんとの出会い、スタンダードを集めた作品に、自分の音楽のルーツは。
6)Killing Me Softly With His Song (Roberta Flack カバー)
7)君が君で
8)かえしてください
~MC~
眉毛事件(爆笑)
9)Love Song
~お色直し退出~アルバムTシャツ着用して再登場、「ここから盛り上がるよ」とお客さんに立つよう促し、アッパーチューン5連発。
10)マイシーズン
11)かぞえうた
12)君が好き
13)? (Best Friend?約束の場所?この曲名なんでしたっけ?)
14)RIDER★
15)Dear
アンコール大拍手
・グッズ紹介(笑)レコーディング中に携帯釣りゲームにみんなではまった話
en.1

en.2 うららかな
en.3 宝物
今日のMCで、なぜ彼女の音楽に惹かれるのか少し分かった気がした。彼女が自分の音楽のルーツとして、幼少期からはじめたクラシック、母親の影響で聞いていたソウル、ロックンロール、キャロルキングなど色々あげ、その中でもっとも影響を受けたのがこの人、この曲といってカバーしたのがRoberta Flackの「Killing Me Softly With His Song」。
Roberta Flack は、僕も中高生の頃、本当によく聞いていた。SHUUBIと多分年齢では一回りは違うと思うけど、彼女の音楽の根底に流れているものに僕の感性が響いたのもそのせいかもしれない。ちなみに、30年近く昔のあの頃、僕がアルバムを買って何よりも頻繁に聞いていたのは Roberta Flackと、ベタですが Billy Joel, Carpenters, Fairground Attraction 辺りかなあ。今でも彼らの曲がかかるとビビッと反応してしまうな。
新アルバムの曲は結構気に入っているものが多くて、ライブ後半を盛り上げた「マイシーズン」や「RIDER」も大好きなのだが、今夜、というか最近、とても気に入っているのが「ふたつの星」。彼女にしては珍しく、格好よいロックな曲なんだよね。今日もこの曲で気分盛り上がったなあ。あと、Holly Coleのジャジーなボーカルを彷彿させる「君が君で」。良いねえ。
でもやはり一番感動的だったのは「Dear」。サビの部分で客席も大合唱で大団円。バラードのラブソングの直前に、爆笑トークを挟んだりして、全体に軽快な展開だったけど、この終わり方は美しかったね。
アンコールは当然、まだ歌っていない「宝物」だろう。やはり「

最後はやはり「宝物」でぐーっとこみ上げさせて楽しく終わったが、その前の「うららかな」もいい曲だねえ。また聞きたい。
昨夜はあまり寝ていないため、ライブの時に睡魔に襲われるなど、結構疲れていたのだけれど、ほんわか、優しくほぐされたあ。だからSHUUBIのライブは好き。また、行くな。間違いない(笑)