前回のvol.3もすごく内容充実したライブだったので、今日も前から楽しみにしていた。期待にたがわず、この日の見田村千晴もバイオリンを弾き、コーラスで他の出演者とコラボし、イベントをとりまとめ、特別メニューの餃子をこしらえ、最後に自らの渾身のライブで締め括るという八面六臂の大活躍。他の出演者もみな素晴らしく、ヨコロビに来て良かった。
会場に入ると、すでに満員立ち見状態。すごい。見田村千晴の集客力は日増しに伸びているよう。直近ではタワーレコードの新人アーティスト発掘オーディションで全国2位に入り、来年3月にはタワレコからミニアルバムが発売されるなど、その活動、知名度ともに全国区になりつつある。それもこれも、ひとえに彼女の実力のなせる技だ。
ヨコロビが毎回充実しているのも、彼女となら同じステージに立ちたいという実力派アーティストが集うから。声をかけているのは見田村千晴であり、彼女は自分が憧れ、レスペクトするアーティストに出演をお願いしてるだけというが、出演者がみな素晴らしい。彼女がいいと思うアーティスト達は間違いなくすごい。みな個性的で一度聞いたら耳から離れない熱いハートや、惹き付ける歌心に満ちた猛者ばかり。それが、これでもかと登場して力のこもったステージを魅せてくれる。ヨコロビとは、そんなイベントだ。
通常のライブハウスのブッキングで、これだけ水準が高い歌いびとを集めたイベントに出会えることは稀。そして、イベントを締め括るのが見田村千晴という最高のシンガーなのだから言うことはない。
能書きが長くなったが、今宵の出演者は、吉田あきら、国吉亜耶子and西川真吾Duo、井上ヤスオバーガー、見田村千晴の4組。見た後だから言える、これは最強メンツだ。
吉田あきらは見れなかったが、国吉&西川duoはしっかり体験。特に国吉のボーカルにやられた。語りは朴咄だが、音楽は壮大なスケール感があり、広い広い青空を漂う雲が流れていくような情景が浮かんでくる。最後に、心は込めない、でも一生懸命歌うよ、と歌った「真珠(またま)通り」は感動的。彼女の故郷である沖縄の魂がその通りを漂う世界が立ち現れたようだった。そんな歌詞ではなかったのに。巫女?
続いて登場した井上ヤスオバーガー。もう、出てきた途端に最高にハッピー

1曲目からアップテンポで全てのお客さんをご機嫌にして、会場全体を震わす手拍子の嵐を生み出す。はやピークのような盛り上り。もちろん全ての発信源はヤスオバーガー。ぐいぐい引っ張っていくステージ力がすごい。
強く印象に残る「ララララブホテル」(笑)など、直載な男心を笑いにまぶしながらストレートにぶつけてくる。長渕剛のようでもあり、吉田拓郎のようでもあるアコースティックなギター弾き語り野郎。心の底から笑った。素晴らしい才能、素晴らしいシンガーだ。
コラボでは、ピアノ+コーラス国吉、ドラム西川、バイオリン"ロールスロイス"見田村千晴を呼び込み、彼のオリジナルで人生をその比喩で描きとった名曲「ダエンノラセンヲノボルノダ」を熱演。そのソングライターとしての才能にも感動だった。
トリで、イベントの主催である見田村千晴が登場。これだけの手練れの後、駆け出しだったら見劣りして萎縮しかねない。だが、見田村千晴は、全く引けをとらない充実ぶり。熱い歌で大いに沸かせた。
セットリスト
1)いつも少し足りない
2)ラブソディ
3)寄り道
4)epilogue
5)On The Stage
6)明日バスに乗って
en. ラブソング
キリリとした表情で彼女が歌い始めた途端、会場の空気がぎゅっと引き締まり、お客さんがピンポイントで彼女の歌声に集中していくのが分かる。登場しただけで、空気をほぐしたヤスオバーガーとは対照的。一瞬で場を自分の色に変えるのは、優れたアーティストの証左だ。
その声は強く、芯があり、そして奥深い艶に彩られている。ドラムとベースに支えられ、彼女のギターも自在に劇的に響く。エピローグでしみじみとして、ラストにアップテンポの「明日バスに乗って」。一気にクライマックスへテンション



アンコールで歌ったラブソング。サビの


それにしても、タワレコで2位勝ち取った「始まり」や、渋谷駅西口歩道橋、 だからあなたに恋をする、などなど歌わなかったいい曲がまだまだ沢山ある。先日のワンマン行けなかったし、年明けにまた長いライブやらないかな。
2011年に間違いなくブレークする見田村千晴から目が離せないね。