10/11/2 エイミー、安東由美子、Kiki @渋谷Songline | 音楽偏遊

音楽偏遊

最近見たライブや気になるアーティスト、気に入った店や場所など偏った嗜好で紹介してまいります。アーティストさんへの言及などは、あくまで私個人の見解であり、特に中傷や攻撃を意図したものではないこと、ご了解下さい。

夕刻、新宿sactへ向かうつもりで渋谷センター街を駅へ向かって歩いていると、知人がこれから渋谷songlinesへ行くとのメール。それならとUターンしソングラインへ。ところが、不思議なことに、それが結果として「sact」への近道だったという予期せぬ展開に。だから、人生面白い(笑)。

この日の出演者は、エイミー、安東由美子、Kiki の3人。これまで聞いたことないアーティストたち。さあ、どんな演奏聞かせてくれるのかと不安と期待が膨らむ。

まず1番手のエイミー。「渋谷に初進出だぜー!」と叫ぶと観客のレスポンスがいい。しかも、見たことある顔ぶれが多い。なんだろう、この既視感。

やや掠れた声で、あまり歌い込んでいない感じ。それでいて楽曲や歌い方が笹生実久によく似ている。明るく元気で、お客さんとのコミュニケーションもばっちり。応援するファンがいるのは分かるが、どこで掴んだのだろう?

ところが謎だった既視感の真相は、彼女のステージ後にすぐ判明した。

早々に引き上げるお客さんと談笑するライブ後のエイミーを見ていて、おやっ。その相手は金子麻美ちゃんだ。ふと気付くと、今度は目の前に笹生実久ちゃんが。ええっ。向こうには板やんも。新宿sact常連出演者の皆様がお揃いだ。

気づけば、お客さんもsactでよくお見かける人達。ああ、そうか!と漸く閃いた。エイミーって、新宿sactで何度もお逢いしてる店員さんじゃないですか。我ながら鈍すぎ(笑)

そういえば、笹生実久か見田村千晴のライブでsact関係者紹介があり、「彼女はアーティストとして、歌も歌ってるんだよ~」と紹介されてた。BAR330拡大版だったかな。sactが丸ごと移動してきた観ありだ。

ということは、エイミーは僕が他のお客さん同様に自分の応援に来てると思ってた可能性あるな。やばい、素っ気ない態度とってしまったかも。ごめん。

しかし、いきなり笹生実久に出くわしたのにも、びっくり。昨夜、晴れたら空に豆まいてで充実のライブをしたばかりの彼女。違うライブに顔出したため行けなかったとは、まさか口に出せません。

ただ、本人を前にして後ろめたいこと。「すごく良いライブだったんだよ」とご機嫌に話す本人には、謝るしかない(笑)ごめん、浮気なファンで申し訳ない。来週月曜のBAR330@sactには必ず馳せ参じます。

さて、2番手は安東由美子。知人のお目当てがこの人で、先日、別のアーティストのライブで僕も客として来てた彼女と言葉を交わしたばかり。「今度、安東さんのライブにも行くよ」と会話しており、早くも約束を果たせて何より。

彼女には、不思議な潜在力を感じる。キャラは面白いし、よく通る声も持っている。ただ、そのキャラや声を、どう効果的にステージで使ったら良いか、まだ探り当てていない様子。勿体ないなあ。

特に前半は緊張してるのか固い、固い。途中のMCでぶっちゃけてからは、ほぐれた様子。ただ、もっと歌う時もトーク同様に楽しげにしないとね。お客さんがつられて笑顔になるような歌のパフォーマンス期待してます。

もう一つ、所々に現れる不安定さが気になった。ピッチや声の統制、リズムなど。録音した自分の歌を何度も聞き返して、修正するような練習がもっと必要かも。あと鏡の前で予行練習するとか。お客さんにどう映り、どう聞こえているか、歌ってる本人が一番分からないものだからね。

でも、「14歳」は気持ち入っていて、良かったよ。


ラストはKikiちゃん、19歳?の大学2年生だ。金子麻美を少し幼くした感じなのだが、どうしてどうして、なかなか格好よく歌う。
声も歌唱力も、ルックスから想像したレベルより優れてる。10代からメジャーで活躍するのも珍しくない時代。余計な先入観を抱くのは良くないな。

ただ彼女もやや経験不足な感じ。裏声の表現力も地声の力も、どちらもなかなか良いのだけど、その繋ぎが滑らかでなかったり。オリジナル曲なのに譜面から顔を上げず、こもった声になる曲があったり。

1)伝わらなくても
2)光
3)不安
4)祈り
5)有神論(カバー)
6)How To Save Myself

この日、一番気に入ったのが最後に歌った英語曲。自作だそうだ。Don't want to be alone とリフレインする歌詞が英語なのに、すっと心に入ってくる。ちゃんと、意味を理解し心をこめて丁寧にうたってる証拠。発音もきれいだ。

「帰国子女?」とライブ後に聞いたら、彼女は「純ジャパ」とのこと。そんな用語使うやつは、あの大学の人間しかいないと思ったら案の定。学生時代の色々な記憶が蘇り、勝手に彼女に親近感が増す。僕はあそこの卒業生ではないけどね(笑)

今後、彼女はかなり伸びそう。でも、大学2年生なのに真剣に就職心配してる。氷河期だからなあ。マワリーの話でも紹介してあげれば良かったな。

次のライブは、ほんと久し振りにそのマワリーだ。

しかし、この日はソングラインに行く運命だった気がする。偶然なんだけど、そんなことってあるよね。