暑い暑い昼間は、オフィスで涼みつつ真面目に働けば、夜は素敵な時間がやってくる。ほら、今夜のFABの楽しいこと。
出演者全員がお互い親しい間柄。しかも、アーティストとして大切な時をFABと共に過ごしてきたという想いを同じくする仲。FAB閉店と聞き、最後に歌を贈らずにはいられない。何度もここに足を運び、沢山の思い出を刻んできたお客さんも、名残惜しい気持ちは同じだ。僕もここで、どれだけ多くのアーティストと出会い、その素敵な演奏に感動してきたことか。
そんな共通の気持ち、言葉に出さなくても会場に溢れていたなあ。
この日の出演者は、伊藤サチコ、シオダマサユキ、拝郷メイコ、ハセガワミヤコ、ラブハンドルズの順で五組。シオダ君以外の4組はここFABで演奏するのを何度も見ているので、その時の記憶も蘇る。
ただ、どれもそこに玉城ちはるがいたような。いないライブも見てるけど、FABでは直近、玉城ワンマンと彼女がホストを務めるフラワーボイスというイベントの印象が強すぎて(笑)、そこに出演していたメイコ、サチコ、ラブハン、昨年はミヤコさんの記憶が玉城と共にある。玉城の印象キョーレツ過ぎる(笑)
さて、トップはさっちゃん。痩せた!?2週間もスタジオ籠ってレコーディングしてたせいか、やや窶れたような。それでも、あの独特の可愛らしく一本気な強さを秘めたボーカルが、心地よし。
ピアノ弾き語りでポップな曲。懐かしの「電車」や「感想文」「花の気持ち」など5曲歌って、最後に「ゲストです」と呼び込んだのはメイコちゃん。
2人が出会ったのは、お互いが10代の頃だったねえ、なんてトークを交えて、最後はFABでも昔から歌っていたバラード「心の扉」をメイコちゃんのコーラスで。これまた最高。さっちゃんの声の伸び、メイコちゃんのコーラスが共に素晴らしい。これ聞けただけでも来たかいがあったもの。
そして2番手はシオダマサユキ。モジャモジャ爆発頭で登場。自身のメジャーデビュー曲「恋人気分」などを軽やかな鍵盤弾き語りと軽妙なトークを交え歌い継ぐ。でも一番の目玉は、やはりセッション。拝郷ギターとピアニカ伊藤に挟まれて、3人でサザンの「最後のキッス」。何か3人とも楽しげでいい。メイコちゃんの投げキスもみれたよ。
そのメイコちゃんが3番手ではなく、久し振りのハセガワミヤコさん登場。キーボード弾き語り+旦那さんのドラムの2ピース。FABでの演奏は、昨年の産休前ワンマン以来、7ヶ月ぶり。復帰後ライブもこれが2回目かな。復帰ライブは見れなかったので、ほんと久し振りに彼女の歌声を聞けた。
変わってないなあ。素敵なお姉さん風で、甘くて透明なミヤコ節は健在。「通り雨」では変わらぬ感動的な歌唱で、切なハッピーに。ただ、少し昨年と印象が違う。少しまろやかになったようだ。
本人もMCで、子どもを産んで劇的に変わった、細かいことに捕らわれず、大きな心で優しくいられるようになった、と話していた。母の包容力という、新たな魅力が彼女に宿ったのだね。
ミヤコさんもこの2週間、沖縄のスタジオで新アルバムの録音をしていたとか。0歳の姫の沖縄の海初体験など楽しいイベントも盛り沢山で、充実した時を過ごしたよう。幸せ感が伝播してくる。さすがに声帯はお疲れのようで、ところどころ声がかすれてました。
あっという間に時は過ぎ、事情があってここで帰ることに。席を立ち、せめて拝郷メイコの冒頭だけでもと後ろでしばし立ち見。今夜も好調そうで、いい声が出てる。あー、それだけに最後まで聞けず、ちょっと残念だあ。
でも、去り際に嬉しいことも一つあったよ。見間違えでなければ、我々が空けた席に、このタイミングで入ってきたUJ&AIが座ってくれたではないか。結果として、2人のために席を暖めておいたみたいで、1人ほくそ笑み。連れは笑みの理由分かってなかったが(笑)
ラブハンも聞きたかったよ。残念。でも、来月14日、小屋の名前はFABから変わるけど、ここで最後のフラワーボイスがある。ラブハンカタワレの演奏はその時に聞ける。もちろん、玉城付きだけど(笑) 久々のSHUUBI登場も楽しみだよ
