恒例のフラワーボイス@表参道FABを見に、天気も良いので渋谷からブラブラ。
国連大学の前で、これも恒例になったファーマーズ・マーケットを覗くと、春の芽吹き感じる新鮮な、土の着いたままの野菜が。生命力の息吹溢れてる。参道交差点近くには、ここも有機栽培野菜などの品揃えが特徴のスーパー「Natural House」。道中には、「ハレノヒ」という野菜蒸し料理の人気店や、「野菜畑」「オーガニックレストラン 広場」などの最近流行りのベジタブルレストランが点在する。先日食べに行った恵比寿の「農家の台所」もおいしかった。
少し前の有機野菜ブームは、ファッションとして流行した感じだったが、最近では多くの人のライフスタイルの中に定着してきた感じ。野菜料理食べに行こうと自分の周りで言っても、もはや数ある選択肢の一つになり、特におしゃれな選択という感じでは無くなった。実際食べると、全国の意欲のある若手ファーマーたちが手塩にかけて作り上げた、本当に生で美味しい野菜が食べれる店も。昔は、地方に行かねば本当に美味な野菜は食べられなかったが、都会でも手に入るようになったのはよき事かな。
なぜ、かつて都会の若者の野菜離れが進んだかというと、やはり普段食べる野菜が不味かったからなんだよね。田舎だと、おいしくておいしくて、生野菜をいくらでも食べてしまうのに、そこらの都会のスーパーで買ってきた野菜の味気ないこと。中にはえぐかったり、無意味に甘かったりする野菜も。人工的で、見てくればかりで。許せんね。形ばかり気にしすぎ、一番大切な滋味や鮮度をないがしろにしてきたツケは大きかった。ジャンク隆盛を招いた一因に違いない。
かつてあこがれた「無機質な都会」が、その貧困さを露呈し始め長い時がたち、ようやく昨今、農住一体生活の見直しが起きつつある。人々が「豊かさ」とは、無機質ではなく、有機質なもので、大地の息吹を取り込まないと人の心は満たせない、と切実に実感しつつあるのだろう。その点、一昨年から一気に路線を転換し、農業に真面目に取り組み始めたギャル社長、藤田志穂は立派だと思う。よく時代をとらえている。
彼女の場合、自分の祖父母の家が農家で、渋谷でのギャル生活と新潟の農家生活の両方を熟知し、比較できたことが幸いだったのではないか。その中で、渋谷ギャルの多くが実は満たされあい空虚感を抱いていることに気づき、彼女たちに何が足りないのか、突き詰めて考えた。浮き上がってきたキーワードは「健康」や「自然」だったと、確かどこかで語っていた。
そこから先が秀逸。なら、ギャルが、ひいては若い女性、都会の若者が農業を敬遠しないようにするにはファッション性が大事と、衣料メーカーとおしゃれな農作業着を開発。秋田の田んぼを借りて米作りをして、「ギャル米」と名づけて渋谷で売り出すなど、そのマーケティング的着眼点や実行力は、農協や企業のマーケッターも見習う点が多いのではないか。
当初は散発的で静かな動きだったが、いつのまにか大きな流れになりつつある。東京で野菜料理店が大流行し、有機野菜スーパーがチェーン展開する。西友やダイエー、ジャスコがぶち壊した日本の野菜食文化の再興は喜ばしい。(もちろん、悪いのはスーパーばかりではありませんが)
おっと大脱線。まったくフラワーボイスの前ふりにはなってませんね。これはこれで、アップしますか(笑)別稿でライブについては書こう。
ちなみに、今日のフラボは最高でした。ホストの玉城ちはるは言うに及ばないが、ゲスト出演者の大石由梨香さん、千宝美さんの二人が素晴らしかった。scene50ということで、すでに50回目を迎えたこのイベントの歴史もすごいね。では詳細は次稿で