10/3/16 河合杏林 MILKBAR @月見る君想フ | 音楽偏遊

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河合杏林って、本当にまだ二十歳なんだろうか。何か随分長く歌っている気がする。それだけ、ステージでの立ち居振舞いや、歌いっぷりが堂にいっている。

南青山の月見る君想フ。3番手の保刈あかねの演奏が終わり暗転、暗がりに出てきてセッティングしている姿がなかなか決まっている。スリムで背が高いのか、若竹のようにすっとしてる。しなりがあって、動きが小気味よさげ。

雰囲気そのままに、ギター鳴らすストロークが小気味良い。声も、素直で透明感があって、伸びやか。遠くまで響くいい声で、リズミカルに歌う所がとても好感。このまま伸びて行ければ、きっと本当にいい歌手になるだろうと思う。

セットリストこんな感じ。
1)?(曲名言わなかったが、ふわりかな)
2)季節の終わりの手紙
3)透明傘
4)オレンジ
5)MONSTaR
6)また、明日。

この日、一番良かったのは「また、明日。」。前に発売したミニアルバムのタイトル曲であり、5月に発売する初フルアルバム「MONSTaR」にも収録予定とか。コンピの「IF THE GIRLS~」にも提供していて、まさに彼女の代表曲。彼女ならではの感受性や、透明感にあるれた切なさの表現、軽やかさがとても魅力的。

こうした曲を何曲もレパートリーに加えられれば、ライブもさらに盛り上がるだろうな。

ちなみに「オレンジ」は彼女が先日まで、解散ツアーの前座で全国を一緒に巡っていたバンド、シュノーケルによる1曲。もっと歌い込んでいけば、彼女のものになっていくだろう。

これから、彼女が彼女らしさを上手く出せていけば、ほかにいないユニークな歌手になれるのでは。楽しみですね。


この日は他に4組が出演。2組目の京都から来たMILKBARは、なかなか良かった。男性3人組で、スキマスイッチに似た音楽。ギター兼のボーカルがなかなか良い声で歌っており、この日はカホンのパーカッションもいいリズム刻んでいた。ベースのモジャモジャ頭と合わせ、いい雰囲気。声を張り上げず、ピアニッシモで囁き、盛り上げる所では十分な声量で響かせて。

3組目の保刈あかねは、ボサ風に落ち着いたギターで心地よい音。真面目な音作りと、無音の間の効果的な使い方にセンス感じる。ややインパクトには欠けるか。

このほか、最後に歌ったビジュアル系の72(なつ、♀)と、トップバッターの伊東和哉は、音楽的にはうーんしょぼん特にコメントなし。それでもファンはいるのかな。

気になったのは、2階にいた酔っ払い女客。曲間にあれこれステージのアーティストに話しかけたり、歌っている最中にドタバタ音を立てていて、大変迷惑。ストリートではないのだから。ライブハウスのスタッフは、ああいう輩はつまみ出して欲しいものだ。