
前のブルブルのライブ記(@赤坂グラフィティ)で、大好きだと書きましたが、もうそんな言葉では足りない感じ。突き抜けて、僕の中ではNo1に赤丸急上昇してます



今日のライブは、木下直子ちゃんによる3ヶ月連続ツーマン企画「コラボしよ

先に書いちゃうと、最後のアンコールで二人でこの日のために作った曲「虹の街」を競演。3曲全てのコラボが、まるで普段から一緒に歌っているかのような素晴らしい出来栄え。特に最後の曲は、人生いろいろあるけど、前向きに「虹を超えて行こう」といった内容で、完成度が高い名曲ではないか。何度でも聞きたいぞ。今後、2人そろわなくても、それぞれのライブで歌うんだろうか。歌わないともったいないぞ。
それにしても、愛ちゃんの歌唱力はすでに強調済みだが、木下直子もまた定評があるだけあってさすがの技量。随所でみせるハモリは、2人とも易々ときれいに合わせる。その音感、光るねえ。やるなあ。
さて、まず前半。木下直子のライブを見るのは多分3回目だけど、相変わらずたおやかに、そして腰の入ったいい声している。透明感あるのに太く通る、骨格のしっかりした声なのだ。マイク無しでも凄そうで、惹き付ける独自の色彩感を持っている声質だ。
歌ったのは全10曲。サポートはいつもの2人。ギター洋君とドラムのコタロウ君。コタロウ君は本日、ブルブルのサポートにも入っており、つまり2時間出ずっぱりの「今夜は僕のワンマンにようこそ」(by本人)状態でした。本日のコラボも彼が引き合わせて実現したんだって。
彼女の曲名はあまり知らないので、セットリストは書けませんが、1曲目はピアノから彼女が手拍子求めてスタートした、のりの良いナンバー。「ひまわり」「ブランコ」?と歌った序盤は声がややかすれて窮屈そうでしたが、4曲目の「硝子細工」?では好調に。


6曲目にブルブル愛ちゃんを呼び込み、一緒に歌ったのが「赤い靴のワルツ」。愛ちゃんが、直子ちゃんの曲を聴いて「これだけ違う」とビビっときての選曲とのこと。本当に、まるでブルブルの曲でもおかしくないカッコいい曲調。そう思えるのも愛ちゃんが自分のものにしていたからでしょうね。
7曲目「私の母の手」だったかな。母親が差し出す、その手は小さい頃、私だけのためにあるとずっと思っていた。今、私は自分の手をあなたのためにさしだすよ。といった、愛のこもった心温まるいい曲だ。NHKみんなの歌にどうでしょう。もしかして、もう出てる?
8曲目タイトルわかりませんが、心の入ったバラード。声ののりも最高潮。そしてラストへ向けてアップテンポの9曲目「菜の花」と10曲目「」。最後の2曲もとてもよかった。
さあ、そして転換後は後半戦、ブルブル・オン・ステージ。
セットリストこんな感じ。
1)限界ライン
2)愛のそばに(?、ではなかったかな)
3)僕を呼んで(w/木下直子)
4)さよなら
5)アイコトバ
6)羽?(「飛べない私」という歌詞が頭にこびりついた)
7)笑って
8)キキトゲタイ
9)もしも君が笑ったら
ここのステージ左手にはドカッとグランドピアノがあり、当然そこにはゆうじ=Uj君。右手には前半そのままのドラムセットにコタロウ君。中央奥にベースえのちゃん。そしてUj君の真っ赤なキーボードがドラムに正対して置かれている。つまり客席に対して横向き。???誰弾くの?
すると愛ちゃんがピロピロピロ。おおーい、客席向いてないんですけど(笑)で、いきなりの「限界ライン」。この曲好きだなあ。おもいっきりドライブ感があって、思わず立ち上がって手を振りたくなるアップテンポなナンバー。愛ちゃん自身ものってるのに、ドラムに向かってキーボード弾きながら歌ってるため、のりずらそう。おおーい(笑)
いきなりガツーンと引き込まれ、2)の曲が何だか忘れてしまった。というか愛ちゃんの力のこもった歌いっぷりに見惚れていました。といっても客席左手にいたため、ドラムに歌う愛ちゃんの右後方から後ろ姿見る感じですが。
いや、ファッションもカッコいいんだよね。黒のジャケット、胸にフェザーの飾りがワンポイント。下にはノースリーブの前がヒラヒラした飾りが沢山ついた花柄のシャツ。タイトなパンツの上にスカート。
髪は軽めの茶色でアシメトリークールなショート。右側の耳が出ていて、長い飾りがたれるピアスが光る。左側も長過ぎず前髪が目に少しかかる位で、そこから切れ長な温かい両目が覗く。小顔でシャープなルックスだけど、優しい目とにこやかな表情が親しみやすさを醸している。ステージ映えして見とれます。
で、3)で木下直子を呼び込む。早いなあと感じたが、これもキーボードの都合だったようで、愛ちゃんは向こう向き、直子ちゃんは客席向き、と90度の関係でデュエット。ちょっと笑える構図。
4)でキーボードをようやく離れ、客席に向かって「久し振りな曲です。ある別れがあって、それが沢山の新しい出会いにつながった」と話して「サヨナラ」。昔やってたバンド、アイスキューブの変遷のことかなあ。結果として残った2人がグループ名を変えてBlueBlueになったんだよね。それにしても、この曲の熱唱もすごい。
ここで、エンジンが温まってきたようで、おもむろにジャケットを脱ぎ捨て、ノースリーブで「アイコトバ」。ふと見ると、ゆうじ君やコタロウ君も着ていたジャケット脱いでる。演出だね。さあ、これからガンガン来るぞと、こっちのテンションも上がる。
この「アイコトバ」のさびは、「あい、あい、愛してる」。これをお客さん1人1人に視線を合わせながら、すごくひたむきな表情で歌う。僕も視線が合ってしまい、「愛してる」と歌われた時には、ドギマギもの。心はブルブルだ。
6)羽(多分)もバラード。といってもブルブルの場合、必ず大きな盛り上がりが曲内にあって、そこを愛ちゃんが情感たっぷりに歌うから、大人しい曲では終わらない。バラードを聞いたという感じもなくて、ピークへぐあーっと登り詰めていく興奮に胸が高鳴る。
7)の「笑って」も、テンポのよい、彼女の魅力である明るく優しい性格が滲む、ブルブルらしい一曲。ラストの9)も、バラードとはいえ、やはり「もしも君が今日、笑ってくれたら他に何もいらない」といった内容。
「笑えない」人の心の痛みと、「笑って欲しい」と願う人の愛を、そして笑い合える幸せを存分に表現している明暗の2曲になっていて、新アルバム(シングル?)発売以降もブルブルライブでは定番になっていきそうな予感。特に7)は大黒摩季の「ラララ」(という曲名だっけ)に似た高揚を感じるね。
8)の「キキトゲタイ」も僕のお気に入りの1曲。曲前のMCで「叫びたいことってありますよね。人生辛いこととかあった時、叫んでしまおうよ。それを聞いてあげるから」みたいな紹介あり。SHOW-YAの「叫び」という名曲を思い出したが、キキトゲタイはあんな風に力強くはなく、逆に身につまされる詞がいい。ジワッとくる。
満員電車に揺られ、締め切りに追われ、ストレス抱えて働くサラリーマンを癒し、応援してくれる、そんな曲。これも定番入りだね。
そんなこんなで、9曲全てが心を揺さぶるドラマを内包していて、捨て曲がない。愛ちゃんも全て100%以上の力で歌い、演じ分け、曲ごとに違った色を鮮明に打ち出してくるから、最初から最後まで全く飽きず、高揚が持続する。
昨年末にこのブログで、2010年に僕が最も活躍するだろうと思う注目アーティストとして、吉田山田と峰香代子をあげた。もう1組、ブルブルもそこに入れたい。間違いなく、何かもう一段ブレークするだけのステージに入ってきてる気がする。まず回りがほっとかないでしょ。ここまでのステージを見せられたら。
3月8日(月)のレコ発ワンマン@恵比寿・天窓Switchは、そんなブルブルの将来を占ううえでも見逃せませんよ。チェキラ!