彼女の何がすごいかって、その懐の大きさだな。
ガハハハッ、と大笑いしながらその場を瞬時に笑いに包まれた明るい場に変え、みなも釣られて笑顔になってしまう。
あの人づきあい苦手そうな清家千晶ちゃんも、「ハートを許す」関係になってしまったのも頷ける。
彼女には嘘がないんだよなあ。だから、ずけずけきつい事もいうけど、もう全面的に信じられる。この人が裏切ることがあったとしたら、それは余程のことで、それなら仕方ないと100%思えそうなのだ。
といった性格を持ちつつ、歌を歌えば、これがまた、スケールが大きい。
とりあえずこんな感じ
1)幸福のダンス


2)恋待蕾
3)初恋桜
4)ピンホールカメラ
5)君が愛の種(ではなかったかと思うが?)
6)前を向いて (with 清家千晶)
サポートはギター(ラブハンドル)、ドラム、ベース、キーボードのたまきバンドの面々。バレンタインデー前日とあって、ヒメノアキラさん、Yeux.さんも始め「愛」の歌が多めだったようですが(清家千晶さんはマイペースにユラ―笑)、玉城さんも本日は恋歌モードの選曲。といっても「しっとり」ではなくて「イケイケ」?
特に最近のライブでは定番の「幸福のダンス」で出だしから会場全体がノリノリ。力強くノスタルジックな彼女の声が、さびへとテンポアップしていく疾走感。「君のステップで」というそのピークでは思わず踊りだしたくなるグルーヴ。
恋花シリーズの2曲は一転してバラードなのですが、ベースの部分で彼女の曲は希望があって明るい。そして世界が広がってく。体を大きく使い、時に手話も交えて、「あなたに伝えよう」がすごい波となって客席に向かってくる。表現とかいう生易しいものでなくて、もう「この気持ち伝えるぞー」の束が客席へ向けて放出されてくるというか。
で、最近、彼女の曲で一番気に入っている「ピンホールカメラ」。自分の姿をあなたの中に焼き付け、閉じ込めておいて、という切なくも詩的、幻想的な歌世界に共鳴してしまう。
全ての曲に芯がある。バラードといえど、サビにくれば全力熱唱。だから、分かっているお客さんはみんなハラハラだ。若干、声がかすれていたが、構わずグイグイ歌っていく。涙出そうだ。
彼女は最近、喉に結節ができ、暫く話すことさえ出来ない日々を送っていた(それを前向きに捉えてしまう所も彼女の魅力だが)。そして、この日のために、色々お休みし声帯を労りながら全力熱唱できる迄もってきた。
ただ治った訳ではないので、ここで無理したらまた悪化してしまう。それなのにフラボのため、来てくれたお客さんのため、今日が最後のホストの清家千晶のため、舞台に上がったら全力投球。ステージはアーティストの高校野球だったのか

そんな妄想も彼女だからこそなのだ。
だから、5曲目終えてプイと彼女がステージを降りた時、ドキッとした。喉が限界?サポートの面々はそのまま次のラストの曲を弾き始め、サビのコーラスを延々と声を上げてリフレインする。ギターも、ドラムも、キーボードも。待ってるよ、君を、と語りかけてるかのように、勇気づけるかのように。
繰り返すコーラスが随分続いたと思ったころ、彼女が清家千晶を伴ってステージへ。「最後の曲は千晶ちゃんと歌いたいから」と。
そして2人で「前を向いて」。勿論、予定通りで、2人が歌うパートも打ち合わせてあった。千晶ちゃん、興にのって自分のパートが終わっても歌い続けてしまい、気付いてちはるちゃんと顔合わせ苦笑。ゴメンしてた姿が、ダブルホストの1年を象徴してるようで胸がじわっと温かくなった。
ラストのコーラスはお客さんも交えて大合唱。こんなところ、フラボ、いいよね。
この後、いったんサポートプレーヤーたちが下がり、2人で挨拶。「私達もう二度と会わないかもね」とまた話す。花束贈呈もあり、再び呼び込み。ゲストを招き、次のホスト発表して~は「フラボその1」で書いた通り。
最後、松本さんを交えて、この日のゲスト、ヒメノアキラとYeux、5人で最後の?「Emily」のセッション。いい曲だよなあ。ソングライターとしての清家千晶の才能感じる記憶に残る一曲だね。初めて聞いた日に即CD購入し、以来ずっと聞き込んでる。
1人ずつ、ステージを降り、再び2人だけに。そこで千晶ちゃんがポツリ。
「やっぱ、また飲みに行こうか」
これで終わりでは寂しいよ、と我々も思った位。本人たちの思いはずっと強いはず。千晶ちゃんは本音しか言わないしね。抱き合うお二人の姿は美しかった。まるで夕日に浮かぶ抱き合う星飛雄馬と伴寅太のシルエットのように(やっぱり高校野球か、笑)
そんな、こんなでやっとフラボレポートおしまい。今回は長かったな(笑)
あと3回。可能なら全部見たいねぇ。最終回は、ミヤコさん復帰して歴代ホスト揃い踏みなんて事になったら、FABの箱でも入りきらないのでは。CCLemonホールとか満席にできるのでは?Kalafinaにも負けない?
そうそう、ハセガワミヤコさん無事女児、ご出産とのこと。2700g。おめでとうございます
